2012年8月28日更新
- お詫び：土壌の物理性119号の巻末に掲載しました「土壌物理性会則」に誤りがありました。購読会員の会誌年額は7,000円となっておりましたが，正しくは7,500円でこれまでと変わりありません。ご迷惑をお掛けしまして申し訳ありません。お詫び申し上げます。
2012 土壌水分ワークショップ
（開催案内 開催案内（英語） 申し込みフォーム）
2012年度大会案内の詳細を更新しました．参加をお待ちしております．
- 2012年度大会案内・学会賞候補の推薦を更新しました．推薦をお待ちしております．詳細はこちらをご覧下さい！
- 学会長挨拶 就任にあたって 第26期学会長 波多野隆介
- 学会として，東北地方太平洋沖で発生した東日本大震災（地震，津波，原発災害）に
被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
- 学会長交代のご挨拶 第25期学会長 井上光弘
本年3月31日をもって任期満了につき，土壌物理学会学会長を退任いたします．
平成21年度から２年間，事務局を中心に学会の運営に当たり，２回の学会大会と年間３報の学会誌の発行を終えることができました．シンポジウムのテーマ「地球表面プロセスにおける土壌物理学の役割」，「乾燥地における土壌塩類化の問題と対策，―世界の現地からの報告―」については，学会誌に内容を公開しました．ポスター・セッション「土壌物理研究の最前線」では，若い研究者を中心に，延べ100名を超える参加者があり，大盛況であったと思います。これもひとえに会員皆様によるご支援の賜物と感謝しています。2年間，ありがとうございました。
次年度から事務局を鳥取・島根から北海道に交代いたします。今後，新しい会員も増え，ますます，学会が発展することを祈願して，学会長交代のご挨拶に代えさせていただきます。
- 掲示板を新設しました．学会に寄せられましたお役立ち情報や会員へのお知らせを掲載しています．掲示板への掲載を希望する方は事務局までお知らせください．
- 次期役員が決定しました．
2010年10月23日（土）開催の2010年度第一回評議員会において満場一致で次期役員が決定され，総会にて報告されました．
会長 波多野 隆介
副会長 志賀 弘行
編集委員長 中辻 敏朗
- 学会長挨拶
波多野隆介
北海道大学
大学院農学研究院土壌物理学会は、地球陸地の表面近くにある土壌における、水、エネルギー、物質の移動・変換・貯留、および大気、地下水との交換現象について、土壌に生息する植物、微生物、動物の活動との関係を含めて研究対象としている学会です。
土壌は、岩石の風化に始まり生物の活動により地表面に生成した唯一地球に存在する自然物です。その生成過程は、気候（化学反応や生物の活性に影響を与える水、温度、光）、生物（有機物を生産して土壌から養分を吸収し、また遺体を土壌表面に還す植物の活動、植物遺体を分解し養分を再循環させたり、大気の不活性ガスである窒素ガスを固定したりする土壌微生物の活動、落ち葉を粉砕したり地中に有機物を持ち込んで地中の鉱物と化合させたりするミミズなどの活動）、地形（標高により温度が違ったり、斜面の向きにより日当たりが異なったり、窪地には水たまりができたりして、気候条件を変えたり、生物の生育に影響する）、母材（岩石、堆積物、植物遺体など土の基になる材料）に影響を受け、ながい時間をかけてゆっくりと進行しています。
例えば、年間の長い間を氷に覆われる土地では、表面から2m以内に氷塊をもつ永久凍土となります。大規模な窪地には水が停滞し、泥炭地が形成されます。年間半分以上も植物が育たないほど降水量が少ないと塩類土壌ができます。このように、土壌はその土地の条件に規定されて存在しています。一方で土壌はその土地で植物を育み、食物連鎖の起点になっています。そこへ、私達が間違えた管理をしたら、あるいは気候が変化したら、その土地固有の土壌の発達と、その発達に伴う土壌を起点にした食物連鎖は壊れてしまうことは容易に想像がつきます。例えば、温暖化したら、氷はとけてしまい、水浸しになりそれまで育っていた植物は水没して死んでしまうでしょう。泥炭地を排水すれば、泥炭を作っている有機物は分解してCO2を出し温暖化を促進するでしょう。塩類土壌に水を撒くのはどうでしょうか？一見よさそうに見えますが、水は液体で動く塩を溶かして移動させます。水を撒くと、液体水が増えて、植物の水吸収により根の周りに塩が集まってきて、しばらくたつと、塩類濃度は植物が生育できないほど高まってしまいます。土壌の管理は、なかなか難しいことがわかります。
このような土地固有の土壌中における水、エネルギー、物質の移動・変換・貯留を計測し、生物活動との関係を解析することは、生態系を保全し、食料生産を維持し、持続可能な社会を構築するために欠かせないことが判ります。本学会は計測方法の開発、解析ツールとしての数値モデルの開発も研究し、広く陸域生態系の保全と利用に貢献することを目指しています。
歴史を振り返りますと、土壌物理学会は、土壌肥料学会、農業土木学会の研究者を中心に、1958年に土壌物理研究会として発足しました。発足以来、雑誌「土壌の物理性」を年2、3回発行し、現在117号に至っています。この「土壌の物理性」という用語から、土の重さや、手触り、水持ち、色といった物性しか連想しないかもしれません。しかし、この物性は、土壌中のダイナミックな反応、あるいは土壌そのものがどのように作られ、どのような方向に変わっていこうとしているのかの一断面を見せてくれている土壌の大切な性質なのです。また、かつて我が国の食料生産の安定のために、土壌物理研究会監修で「土壌の物理性と植物生育」、「土壌物理性測定法」を出版し、また、近年では教育への貢献として「土壌物理用語辞典」が出版されています。さらに、土壌物理学に係る教科書のほとんどすべては、本学会員の研究者により執筆されてきました。
気候変動の抑制が叫ばれる中、土壌物理学の知識は益々重要となっています。皆様のご貢献により、さらに土壌物理学の知識の充実が図られることを期待しております。
- 歴史：
土壌物理学会は，土壌物理に関する研究の進歩と普及を図り，農業技術及び環境科学の発展に貢献することを目的として，1958年に土壌物理研究会として発足しました。会員数は約400名と小さな学会ですが，52年の歴史を持っています。1985年に更なる発展を目指して，土壌物理学会と改称し，今日に至っています。
- 活動：
会員の最新の研究成果を発表する場として，学会誌「土壌の物理性」を，1997年までは毎年2号，それ以降は毎年3号，刊行しています．現在は116号までになりました。本誌には約半世紀にわたり，我が国の農業そして海外の研究動向を反映した研究成果が収録されています。先人の研究には多くの貴重なヒントがあります。これを広く普及し，研究の進展・深化に寄与することも学会の大切な役割であると考え，現在，111号までの記事を土壌物理学会ホームページに無料で公開しています。
学会では，会誌の発行の他に，毎年1回シンポジウムとポスター発表を行っています。シンポジウムのテーマは会員にとって有益だと考えられる最近の主要な研究トピックから選び，講師には会員，非会員を問わず適任者を選んでいます。また，シンポジウムに参加できなかった会員のために，会誌でシンポジウムの報告記事を掲載しています。
ポスター発表は「土壌物理研究の最前線」と称して行っています。情熱に燃える院生から完成の域に達した研究者まで多くの方が発表していますが，特に若い研究者には，発表をする，自分の身近な組織外の専門家の意見を直接聞くことができる絶好の機会となっています。
また，学会誌「土壌の物理性」に掲載された原著論文の中から特に優秀な論文に土壌物理学会賞（論文賞）を授与しています．さらに，年一回の全国大会ポスターセッションにおいて優秀と認められたポスター発表には土壌物理学会学会賞（ポスター賞）を授与しています．
- 土壌物理学会会則 【ダウンロード】
- 本学会の会員には，正会員，シニア会員，学生会員，賛助会員，購読会員の5種類があります．入会を希望する方は，入会申込書を学会事務局に提出してください．
- 会員は原則として年度開始前に下記の年会費を納入しなければなりません．
正会員 5,500円
シニア会員 3,000円
学生会員 3,000円（大学院生を含みます）
賛助会員 一口 22,500円
購読会員 7,500円
- 年会費の振り込みは銀行振込あるいは郵便振込でお願いします．
- 退会を希望される方は退会届を提出してください．
- 入・退会用紙，振込先
入会・退会・登録内容変更申込書 【ダウンロード】
振込先 【ダウンロード】
- 学会誌「土壌の物理性」（年3回刊行）
2008年：108号，109号，110号
2009年：111号，112号，113号
2010年：114号，115号，116号
2011年：117号，118号，119号 - 過去の掲載記事：110号以前の掲載記事についてはどなたでもこちらからダウンロードできます．
- 111号以降の掲載記事についてはバックナンバー注文書を事務局までメールに添付してお送りください．
注文書【ダウンロード】
送り先→学会事務局 spsyomu@ml.affrc.go.jp - 土壌物理学会編「新編 土壌物理用語事典」(ISBN4-8425-0336-XC3061,本体3,600円)
注文先：養賢堂 - 学会大会要旨集
2010年度 【目次】
2009年度 【目次】
2008年度 【目次】【本文】
2007年度 【目次】【本文】
- 学会誌「土壌の物理性」に掲載される原稿は，論文，研究ノート，総説，解説，研究ノート，資料，土粒子，講座，特集，書評，巻頭言です．
- 原稿の採否は編集委員会が決定します．編集委員会は，「論文」および「研究ノート」については2名，その他の投稿原稿には1名の閲読者を選んで閲読を依頼します．ただし，「土粒子」，「書評」，「巻頭言」については，この限りではありません．
- 詳しくは，投稿規定，投稿案内，原稿執筆要領，SI単位使用例をご覧ください．
- 閲読委員の方は，閲読の手引きをご覧ください→【ダウンロード】．
- 原稿を投稿される方は，原稿と原稿送り状のpdfファイルを下記までお送りください．
〒069-1395 北海道夕張郡長沼町東6線北15号
北海道立総合研究機構中央農業試験場内
土壌物理学会編集委員会
編集委員長 中辻 敏郎
e-mail: kibyosi＠ml.affrc.go.jp
原稿送り状 【ダウンロード】
- 2012年度 土壌物理学会大会（ご案内） 【プログラム】
期日：2012年11月2日（金）
場所：とかちプラザ （〒080-0014 帯広市西4条南13丁目 電話：0155-22-7890）
参加費：2,000円（講演要旨集代）
１．第54回シンポジウム 13：00〜17：10 【畑地の土壌有機物動態と土づくり】
２．ポスターセッション 9：15〜11：00 【ポスターセッション要領(締切：10月5日)】
３．企業展示 【実施方法】
４．情報交換会 18：00〜（帯広市内）
５．エクスカーション
６．その他： 翌日に農業農村工学会土壌物理研究部会が開催されます。
- 過去の学会大会におけるシンポジウムテーマ → 【ダウンロード】
- 要旨集のバックナンバーについては「刊行物のページ」を参照してください．
- シンポジウム事前参加登録票（エクスカーション欄を追加しました）→ 【ダウンロード】
ポスターセッション登録票→ 【ダウンロード】
- 第10回（2012年度）論文賞
業績：砂質土壌の気相率と通気係数の音響測定法の開発と同手法を通して見た気相の構造
著者：深田耕太郎・中村公人
掲載号：土壌の物理性，第119号
- 第10回（2012年度）優秀ポスター賞
上村将彰
業績：SDI-1２型TDTプローブによる誘電特性の計測
望月秀俊
業績：コンペネで水稲の苗立ちを予測する －新たな分類指標の策定：岡山県南部乾田直播少量播種圃場の場合－
臼井 朗
業績：作物生育むらの規定要因の解明とその対策に関する研究
- 第9回（2011年度）論文賞
業績：凍結面近傍の不凍水量変化に基づく凍土の水分特性曲線と不飽和透水係数の検討
著者：渡辺晋生・紀藤哲矢・坂井 勝・取出伸夫
掲載号：土壌の物理性第116号
- 第9回（2011年度）優秀ポスター賞
矢崎友嗣
業績：拡張フォースレストアモデルを用いた土壌凍結深制御による野良イモ防除作業「雪割り」の日程の検討
冠 秀昭業績：電磁探査法による海水浸水農地の電気伝導度の測定
常田雄生
業績：繊維質シート状資材における透水係数の推定法に関する研究
渡部慧子
業績：温度,水分条件がメタン発酵消化液施用水田土壌中の窒素動態に及ぼす影響
佐々木美奈子
業績：泥炭土表層における二酸化炭素の生成と放出の年・日変化辻 千草
業績：水溶性ガスを用いた土壌ガス拡散の測定
- 第10回（2012年度）土壌物理学会賞候補の推薦（公募）
土壌物理学会では，下記の要領で学会賞候補（推薦）を公募致します．
学会賞種類：論文賞
対象論文：2011（平成23）年度に「土壌の物理性」（第118，119，120号）に掲載された論文（original paper）
推薦期限：2012（平成24）年8月31日（金），消印有効
推薦書様式：推薦書一部に必要事項をご記入いただき，下記事務局までお送り下さい．
推薦書の様式は下にある”論文賞推薦書”をダウンロードして下さい．
表彰：2012（平成24）年11月2日（金） 2012年度大会にて
- これまでの論文賞受賞業績一覧 → 【ダウンロード】
- これまでのポスター賞受賞者一覧 → 【ダウンロード】
- 学会賞・選考委員会規定 → 【ダウンロード】
- 論文賞推薦書 → 【ダウンロード】
- 任期： 2011年4月1日～2013年3月31日
- 事務局所在地
〒060-8589 北海道札幌市北区北９条西９丁目
北海道大学大学院農学研究院内
土壌物理学会事務局 庶務幹事 柏木淳一
学会に関する問い合わせはこちらまで→e-mail:spsyomu＠ml.affrc.go.jp
- 役員
会長： 波多野 隆介
副会長： 志賀 弘行
編集委員長： 中辻 敏郎 - 評議員
北海道： 柏木淳一，岩田幸良
東北： 安中武幸
関東： 江口定夫，川本健，登尾浩助，宮本輝仁，吉田修一郎
中部： 取出伸夫，成岡市
近畿： 小杉賢一郎，中村公人
中四国：石黒宗秀
九州： 長裕幸，中野恵子
会長委嘱： 井上久義，中辻敏郎，猪迫耕二
- 会計監査
井上京，中村和正 - 選挙管理委員長
柏木淳一 - 幹事
庶務幹事： 柏木淳一
会計幹事： 倉持寛太
編集幹事： 岩田幸良 - 編集委員会
委員長： 中辻敏郎
委員： 永田修，古賀伸久，竹内晴信，笛木伸彦，丹羽勝久，山本忠男，早川敦，花山奨，宮本輝仁，森昭憲，飯山一平，木村園子ドロテア，渡辺晋生
幹事： 岩田幸良
- 学会賞選考委員会
委員長： 井上光弘
委員： 長谷川周一，筑紫二郎，加藤英孝，諸泉利嗣，中辻敏郎
- 歴代会長・副会長 →【ダウンロード】
- 関連学協会
農業農村工学会/農業農村工学会土壌物理研究部会/農業農村工学会農地保全研究部会/畑地整備研究部会
土壌肥料学会
地球科学惑星連合
日本農作業学会
日本学術会議
国際土壌科学連合(IUSS) 和文HP 英文HP
- 「土壌の物理性」に広告を掲載している賛助会員
藤原製作所・アイネクス・M.C.S
