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東京大学全学自由研究ゼミナール

週刊・福島復興知学講義(2020)

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講義プログラム

  1. 4/23 秋光信佳(東大・ISC) オリエンテーション:復興知とは?
       溝口勝(東大・農学系) 復興農学による福島の農業再生
  2. 4/30 相場繁(医療創成大) 住民それぞれの復興 -浜通りでの被災者支援活動から学んだこと-
  3. 5/7 池上彰(東大・定量研) リスクコミュニケーションを考える
  4. 5/14 開沼博(立命館大) 福島復興とは何か
  5. 5/21 関谷直也(東大・情報学環) 原子力災害の社会的影響
  6. 5/28 中間討論 フリーディスカッション(参加自由)
  7. 6/4 窪田亜矢(東大・工学系) 原発被災において空間計画は何ができるか?
  8. 6/11 譚萬基(香港中文大学) Enlivening Data: Reassembling Life in Post-Fukushima Japan
  9. 6/18 川端邦明(JAEA楢葉遠隔技術開発センター) 廃炉作業の推進支援への取組み
  10. 6/25 早野龍五(東大名誉教授) きみは福島のコメを食べますか?
  11. 7/2 土屋武司(東大・工学系) 空から復興.そしてその先へ.
  12. 7/9 総合討論 講義を総括する総合ディスカッション>

   

12.総合討論前のアンケート


(1)この講義から何を学びましたか?

  1. 様々な分野のことが福島の復興に貢献しているということを知った。
  2. 東日本大震災後の福島の放射能風評被害と今のコロナ禍における東京の風評被害との類似性などは興味深かった "
  3. 福島復興に関して、農学・医学・社会学・工学など様々な学術的な面からアプローチできることがわかった。講義全体として、講義をしてくださった先生方に共通していたこととして福島の各所に赴いて、現地の人々と接しながら復興を推し進めようとしていたことを感じた。何か知識や技術を持っていたら押し付けてしまいがちになりそうなものだが、講義を通して現地の事情を知り、現地の人々にとっての復興を考え、協力していくことが大事なのではないかということを学んだ。 また、メディアから何となく情報を受け取ってまだまだ復興していないと思っていたが(もちろんその面もある一方で)、震災前同様の水準に回復していることを学んだ。"
  4. 各回、いろいろな専門をもつ先生方のお話を聞き、一つのことにも様々な視点を持つことが大切であるということを学んだ。これは復興知に限ったことではなく、工学から社会学などに至るまでどの分野でもいえることだと感じた。
  5. 福島の復興に向けて、様々な努力が行われていること。「復興」といっても、様々な意味・形の復興があること。
  6. 原発事故から9年経過して廃炉に向けた取り組み等をニュースでみることはあるが以前に比べて福島に関する情報を見聞することは少なくなってしまった。それゆえにこの講義を受けて福島に関する最新の情報を自分はいかに知らなかったのかということを実感した。例えば福島の県外に避難した人たちがいまだに県外避難している割合や福島産の米の検査の結果など自分の思い込みと実際とは隔たりが大きいということを実感した。
  7. 福島の現状。科学者・研究者などの方々がこれまで、そして今も、どのように福島の復興にアプローチしてきたか。福島復興の現状について、自分も含め多くの人々がいかに低い(あるいは、正確と言えない)理解・関心しか持っていなかったか。
  8. 福島の知られざる実状を知ることができた。正直、私が小学校のころに大震災は生じており、それからいくらでも触れる期間はあったはずだ。それでもわたしは、この授業を受けるまでは特に興味を抱くこともなく過ごしてきた。しかし、この講義をつうじて、様々な人が福島に関わり、さまざまな視点からアプローチしているということを学ことができた。
  9. 様々な学問の方々が様々な側面から福島復興のために動いていることがわかりました.
  10. 震災の経験が個人的なもので、復興の意味も被災者によってそれぞれでありうること。緊急事態時におけるリスクコミュニケーションの重要さや、福島の問題を理解するためにも不可欠な放射線に関する正しい教育の必要性が学んだことの中で特に印象に残っています。
  11. 福島の復興に多くの人が様々な観点から取り組んでいるが、それはあまり知られていないという事。
  12. 復興に限らない話かもしれませんが、ある問題を解決するのに対して本当に様々な分野の研究や知識・専門家、企業、行政そして何よりも住民の方々の協力が必要であることを改めて認識しました。
  13. 福島の復興には多くの人が関わっていて、それは福島関連の報道が減少した今でも続いていること。
  14. 福島の復興のために自分が今まで思っていた以上にいろんな人がいろんなアプローチを考えていること。
  15. あらゆる分野のエキスパートが福島復興に関わっているということ。放射線についての化学的な知識、農地に焦点を当てた研究、心理学的カウンセリングの実践、地方共同体としての地域デザイン、最新技術を導入…様々な学問分野からのアプローチがあるのだと知った。
  16. 一番印象に残っているのは、科学的な数字による説明は大切だと言われているものの、被災地では科学の不確実性を受け入れづらいことがある、という点です。池上先生のお話にあったように、専門家があまり分かりやすい言葉を使わないということが原因でもあります。しかし、被災地では科学や調査に絶対はないと頭では理解できているものの、「危険性はない」ではなく「危険性が低い」であることへの不安感、再び起こりうる風評への懸念がどうしても拭えないのだと考えました。この埋め難い溝が不信感を生んでしまうこともあるのだと感じました。
  17. 事故や災害が人々の行動や精神に与える影響。また、それらを解決するためのいくつかの課題。完全に解決するのは厳しいが、状況の改善のためには昔の状況に戻るだけでなく、将来を見据えて新たな取り組みをしていくことも大切だということ。
  18. 多様な分野の人々が福島の復興のために尽力しているということがわかりました。また、復興というものがただ元の状態に戻すことを目指すものではなく、元の状態に戻すことは困難な状態にあってもその中でより良い状態を模索してゆくことや、新たなものを生み出していくことであるということを知りました。震災は辛い経験ではあったけど、ただ辛く苦しいというだけではなく、それを機に人生が変わった人や新しい技術を開発して行った人などがいて、人間の強さを感じました。
  19. 福島復興に関わる研究の最先端が具体的にどのようなものなのかのイメージが掴めました. 加えて, それらの最先端研究がどのように社会と折り合いをつけている, ないし関係性に苦労しているのかを知りました.
  20. 自分のイメージしていた福島の現状と、実際の福島がかけ離れているということ。そのデータを突きつけられてもなお、現場に足を踏み入れないと実態は理解したとは言えないこと。
  21. 震災からかなり時間が経っても福島には課題が多く、しかもそれは行政が家を建てたりお金を援助するだけでは解決できない、心理的なものも少なくないということ。 "
  22. 連続的でゼロイチでは表すことのできないリスクを誰がどう評価するとともに、情報や決定をどう伝えるのかということは、共通の社会問題であるということを感じた。福島では、まず避難の際にSPEEDYが活用されないなど、せっかくの科学が活かされずに政策決定がなされることもあり、またリスク評価についても一般の人が「信頼」するような伝わり方をしていたとは言えないのではないか。現在の新型コロナ感染症においても、以前紹介した火山噴火の際の避難決定の問題でも、やはりこの点が問題になっていたと理解している。 同時に、この授業では現場で何が起きているのかいくつかの例を聞くことができたが、これは地元がどのように考えているのか、地元にどんな葛藤があるのか知るきっかけとなった。これは当然のことではあるが、それぞれの土地にはそれぞれの住民がおり、その人たちの土地なのだが、東京にいて復興を考えるという時、大概インフラができたとか、仮設住宅が全部なくなったと言ったある種「マクロ」な見方をしてしまうことが多く、また実際そうせざるを得ない部分もあり、この講義は大変に貴重な機会であった。 具体的には、大熊町内で帰還に対する考え方にズレがあって、「誰のために復興するのか」よく考え直す必要があると分かったことが一つの例である。" "
  23. 福島の現状について、私のしていた理解が全く間違っていたことがわかった。 福島産の食品について私は特に気にはしていなかったが、それでも他の都道府県と比較すると汚染された影響を受けていると考えていたので、非常に厳しい基準での検査を受けていることを知らなかった。これだけでなく、とにかく自分が福島について無知であったと気づいた。"
  24. 福島原発問題などが今置かれている様々な角度からの問題点。そしてこのようなケースの問題が陥りやすい新たな問題点など。例えば放射能問題などへの認識の甘さによる二次被害など。そしてそれら起こさないため、解決するために個々人ができること、やっていることなど。
  25. 前セメスターの放射線環境科学では主に事故直後から数年の間がメインでしたが、最近の動きについて学ぶことができて、2講義セットで知識体系として完成した感(?)があった。この事故が人類に、どのような分野でどんな挑戦を突き付けたのかを俯瞰的に知ることができた。
  26. 自分が福島の復興状況についてあまりにも知らなかったこと.発信されている情報を自分で入手しようと努力しなければ,何となくの感覚でしか行動できなくなるということ.
  27. ドローンといった非人間による作業の可能性。
  28. 「復興知」の学問という新たな学問の枠組みが存在し、他の学問以上に実地での経験が必要であるものだということ。
  29. 科学技術は現場から離れて独走するべきではなく、地域に密着してこそのものであること。
  30. 私は震災が起きた時、北海道に住んでおり、近いこともあり、そこそこは福島で起きていることについても知っているつもりでした。しかし、授業を受けて様々な専門の肩の話を聴くうちにどれだけ自分の知識が偏見や僅かながらのメディアのニュースからきているものなのかがわかった。
  31. 福島の実情と復興に携わる方々の努力
  32. 福島復興、それにとどまらない様々な知見。
  33. この講義を受ける前、復興のためには専門家が立てた基準に準拠したマニュアル的な対応が大切だと感じていたが、復興が単に外から見た数値的なものでなく地元住民にとってのものであることを考えると被災者の立場に寄り添うことは必要不可欠だと思うようになった。
  34. 震災から月日が経って被災地がメディアで取り上げられる機会が減り、震災に関する情報を受動的に得る機会が減ったが、今回能動的に知ろうとしてみると当時に比べて復興が思ったより進んでいる領域(観光業など)があることが分かり、対照的に依然として復興過程にある領域(米の出荷など)が明白になった。
  35. 「福島と復興」というキーワードで、工学系や理化学、農学、心理学、社会学など様々な分野からの関わりがあるということが分かりました。これまで、人文系からのアプローチを学ぶことが多かったので、それぞれ、異なる手法やフィールドで活動されていてとても興味深かったです。想像ではなかなか及ばない地元の人の感情や関係の深さ、複雑さがある一方で、「外の人」だからだからこそできることもあるのだと思いました。昨年夏ごろに福島の浜通り(いわき、広野、浪江、楢葉など)を訪れ、第一原発の視察をさせてもらったり建設中の伝承館を外から眺めたりしたのですが、今回の講義で、ロボットを使った炉内の調査や作業、イノベーションコースト構想があそこで実際に動いているということを具体的に想像しつつ学ぶことができました。国内での大規模な原発事故とその被害の中で、初めての挑戦や刻一刻と変化する状況などその場の対応も大変ではありますが、だからこそ、この福島の経験を詳細に記録し、後世に伝え、生かしていくことが大切だと思いました。
  36. 福島の現状。何となく震災の記憶が薄くなっていたが、本当の意味での復興とは何なのかを考えさせられた。
  37. 大学教育という場における福島問題、原発問題の扱い方
  38. 自分たちがどれ保田福島について無関心であったか、知識がなかったか。また、福島は復興のなかで震災以前よりも活性化する新たなチャンスを抱えていること。
  39. さまざまなアプローチで復興が目指されているということと、自分のイメージより復興が進んでいるように思われた。
  40. 福島の復興には、さまざまな方々が関わっていることがわかりました。
  41. 科学は現場に密着してこそ、力を発揮すると言う事
  42. 現在の福島復興の状況とその認知度
  43. 復興の取り組みは、日本だけでなく世界をも想定した世の中を、半永久的に巻き込むことができてはじめて形になるのではないか、ということ。
  44. 災害の復興には分野横断的な視点が必要であること、様々なアプローチが可能であること。自分の無知さ。
  45. 今までの講義で紹介された放射線やロボット工学などの専門の知識や技術を、いかにして福島のために応用できるかということが重要でかつ難しいということ。
  46. ここ数年は福島のことはメディアなどでもあまり扱われないけれど、未だに復興真っ最中であるということ。風評被害や被爆への間違った認識について、特に海外では、正されないままであるということ。

(2)福島の復興には何が必要だと思いますか?

  1. 現地の実態を理解すること。
  2. 福島の外の人が福島の現状をよく理解すること。その上で、福島の人とともに知恵を出し合って何でできるか考えることが必要だと思う。
  3. 現地の実情を詳しく知り、多角的な視点から問題を解決する姿勢が最も重要だと思う。
  4. この講義を通して痛感したのは、我々(直接的な被災者ではない人々)の感覚と、現地の人々や被災地の実情には大きな隔たりがあるということである。その隔たりをまず埋めなければならないと感じた。震災のリアルタイムの記憶がない世代の人が今後増えて行くので、そういった人々にも復興に関心を持ってもらいたいと思った。そのためには、メディアやSNSなどを通じて、復興のことを積極的に発信するべきだと感じた。
  5. 事故当初と比べ人々の福島への関心は薄れていっているように感じる。また放射線に関する正しい知識をもっと広める必要性を感じた。かつて学校で放射線に関するパンフレットが一斉に配布されたことがあったがそれに関する説明は特になかった気がする。しかしながら講義内で言及のあった通り、ただ知識を教授するだけではかえって不安を増大させる可能性がありそういった面で実際に現地に出向いて自分の目で実情を確認する機会が必要であると感じた。
  6. 福島の復興の現状についての正確な知識・理解を得るための教育機会の提供。
  7. 世界的なイメージの改善ではないかと考える。日本でも一部の方はまだ、福島に対してよくないイメージを抱いており、世界だとその割合はさらに多くなる。復興を促進するためには、特にヒトの力が重要であるだろう。そのため、さまざまな対策を取って、福島に少しでも興味をもってもらうことが重要なのではないだろうか。
  8. 東日本大震災を風化させないこと
  9. 様々な人に今の福島を知ってもらい、訪ねてもらうこと、自分の目で見てネガティブなイメージを払拭してもらうことが必要だと思います(もちろん感染症の拡大が収まってからですが)。また世界への発信として、来年もしオリンピックが実施されれば、それが福島をアピールするかなり良い機会となるかと考えます。
  10. 住民の帰還
  11. 1番必要なのは住民の方々との協力であるのではないかと考えます。現在それはある程度得られているのではないかと今回の様々な教授の講義を聞いていて思いました。次に必要だと思うのは、人々の関心ではないかと考えます。いまだに残る、復興に必要な技術的問題や社会的な問題を皆が共有することが復興に直接携わる人たちの原動力とな流のではないかと考えました。そのためにもマスメディアの役割も大きいように思えます。
  12. 一定数の人が福島県の産物や福島の現状に根強い誤解を抱いていて、それが復興の障壁の一つになっていると思うため、根気強い説明と廃炉作業の進展が必要だと思う。
  13. 私たちが正しく理解すること。 "
  14. 第一に、福島の現状に対する正しい認識。福島は(福島の農作物や出身の人々も含め)危険だという固定観念が払拭されない限りは震災前の「元どおり」になったとは言えないし、「もう復興は完了しているのだ」と考える人がいる限りは、新たな復興に向けてのアプローチは発生し得ない。 第二に、福島のスペシャリティの確立、創出、発信。福島は仮に震災がなかったとしても、衰退が危ぶまれる地方自治体の一つとなっていただろう。復興には上向きの矢印が必要不可欠であり、それを実現するためには、「福島だからこそ」という他との差別化、付加価値が重要になるのだと思う。そしてそれを多くの人々に知ってもらう必要がある。"
  15. 県外の人たちが福島について関心を持ち、福島に来てくれるようなきっかけが必要だと考えます。浜通りの被災地域に勉強に訪れるだけでなく、直接の被害は少なくとも風評に苦しむその他の地域に観光に訪れる機会があることは重要だと思います。学術的な関心、興味ももちろん復興に大いに役立つものです。未だ復興のスタートラインに立てない地域があることも今一度知らしめる必要があります。しかし、心の復興にも注目が集まる今、被災地の産業に対する誇りや希望を取り戻し、福島を発展させるために、「被災地としての福島県」ではなく純粋な「福島県」に来てもらえるようなPRや広報は不可欠だと考えます。
  16. 1番に必要なことは、復興の状況(特に放射性物質による汚染関係)についていまだにポジティブな印象を持てない人の、不安を払拭または減少させることが必要だと思います。
  17. 日本や世界の人々が福島に対して持っている間違ったイメージや知識をかえていくこと。
  18. 復興に有用な技術やアイデアを福島の人々に受け入れてもらうようなカリスマ.
  19. まずは、復興という言葉を考え直すこと。新しいイメージ・ビジョンを立てて、福島に人を呼び込むこと。新しいことを始めることができる土壌を作れば、その魅力に気づいた人から福島に人を集めることができると思う。そしてその時に最も重要なのは、行政と民間がコミュニケーションをしっかり取ることだと思う。
  20. 福島内部の人たちと新しい形での復興を探ること、福島外部の人たちに福島の現状を正しく伝え、共に復興へできることを考え行うこと。 "
  21. 福島の原発事故による被災地域の多くは長期にわたる避難を余儀なくされ、既存の生活基盤、産業基盤が相当弱まっている。それゆえ、今後地域が発展していくためには、何らかの産業を育むことが必要だろう。ドローンや浪江のセンターの例など、当該事故によってむしろ新たな先端技術が育つ基盤として好ましい環境が揃っているといえ、これを成長させることが大切なように思われる。ただ、次の点には慎重になる必要があるだろう。 福島の復興において、「中央」の役割は重要だが、地元との合意、さらには地元の主体的な意思決定が大切であろう。その土地は事故があれど元の住民の思い入れのある場所であり、その土地、故郷を将来どのようにしていくかは、本来その地元の住民が考えるべきで、地元の自治という観点が大切なのではないかと思う。ところが、現実には「中央」と「地元」とに相当大きな距離感があるのではないかと感じた。その一つには、池上氏が指摘したような「共感力」が大切なのかも知れない。 中央の予算力や専門性は確かにとても重要ではあるが、地元が自分たちで選択できるような情報提供、助言をすることも大切なのではないか。そういった協力あれば、地元の自治が実現するのではないか。窪田氏の試みを知れたことは自分にとってとても重要だった。"
  22. 今までも周知活動を続けていることは理解しているが、それでもとにかく福島の風評被害を否定し、地道に安全な福島を広報していくしかないと考える。
  23. やはり皆一人一人の事故への理解と、行政のしっかりとした協力。
  24. 全ての日本国民、とくに首都圏住民の当事者意識
  25. 各地域の住民や避難先から帰郷する可能性のある人たちが,自分の地域の未来をどうしていきたいか考え地域ごとに答えを探っていくこと.だから必ずしも震災前の状態に戻ることが復興だとは言い切れないし,「福島の復興」と一括りにできないこともある.
  26. 現実に真摯に向き合うこと。自分の受け入れられない現実をただ拒否しているようでは、真の復興は不可能である。
  27. 被災者の心のケアや、2度同じようなことを起こさないための準備をして、目に見えない部分を震災前の状態に限りなく近づかせる(またはそれ以上にする)こと。放射性物質に汚染された土を貯蔵する施設を作るために、その施設の地域の人や土地の管理者と意見を合わせること。
  28. 福島に対する、人々の正しい理解
  29. 何を学んだかの項目にも書いたように、きちんとした知識を少しでも身に付けることが大事だと思う。例えば、5月14日の開沼先生の授業で様々なデータが表示されていて、その中の一つの放射線を気にして友達や家族に福島の食べ物はおすすめしないかというので、私は家族を含め、その一人でした。しかし、データや実験の結果を表示されると本当に説得力があるし、考えがまるで変わりました。こういういように、きちんとした専門家のデータや情報を得ることが一番大事だと思う。 "
  30. 一般の人々が正しく今の福島の実情を知ることが必要だと思う。 震災から9年が経ち徐々に震災についての報道は減ってしまった。最近ではコロナという一種の災害が発生しており、人々の関心は福島から遠ざかりつつある。 福島の復興にはより多くの人々の協力が必要である。協力を得るためには多くの人々による正しい知識が必要だと思う。"
  31. 福島に住む人の気持ちをしっかりくんで住民に寄り添うことが一番大事であると考える。
  32. 被災者の立場に立って被災者にとっての復興を目指すこと。
  33. 知識の欠如によるバイアスを取り除くことが必要だと感じた。特に放射線に関しては「悪いもの、害である」というイメージが一人歩きしているので、放射線関連の最低限の知識(≒教養?)はみな身に付けるべきだと感じた。(ベクレルが何か、放射線と放射能の違い、など)
  34. 長期的な視点を持ちつつ、共感によって協働することだと思います。大きな目的を共有し、その達成のために必要な目標をそれぞれの得意を生かして一つ一つクリアしていくことで少しずつ進んでいくことが必要だと思います。そのために、目指すところは何かを丁寧に対話によって導いていくこと。目指す将来像を描き、今ある課題や利点から解決策を考えること。同情ではなく共感によって協働すること。
  35. 問題を見間違えることなく、また、短期的な視点にとどまらず正しく解決に向けて動いていくこと
  36. 今一番足りないのは、日本国民の福島に対する正しい知識である。大きな発信力のある人や団体が必要である。
  37. 地元住民と専門家の対話。そこから福島のことについてあまり知らない人々へ正しい情報を広めること。
  38. もう九年も前のことになるので、最近ではあまりメディアでも聴かなくなったのですが、やはり復興にはそういうメディアで取り上げてもらうのも大事だと思いました。
  39. 人々の福島に対する正しい理解
  40. 福島復興の状況に対する正しい認識
  41. 他の人々の共感を呼び込むような強力な情報発信力。
  42. 住民の方々が正しい知識を持つこと。住民以外の人間も今後も起こり得ることとして「自分ごと」として当事者意識を持つこと、実際にまだ現在進行形で起こっている問題として認識すること。
  43. 現場に行ったり率先して情報収集したりするなどして福島の現状をイメージや偏見にとらわれずに正確に理解し、被災の影響を受けた人々が本当に必要としているものを考えること。
  44. 正しい認識の周知。被爆は子供に影響を与えるとか、農産物は危険だといった認識の誤りを、国内にも、海外に向けても、より発信していくこと。そして、農産物や観光業について、被災前の水準にできる限り近づけること。

(3)福島復興に我々は何ができると思いますか?

  1. 事故や福島の現状について正しい知識を身につけておくこと。
  2. 福島を我々が正しく知りそれを発信すること
  3. 福島と直接的にかかわりはじめること、そしてかかわりつづけること。
  4. 以前の講義で福島の現在の状況についてのクイズを投票機能を用いて実施していたとき、自分の回答が全然的外れであったことに驚いた。我々一人ひとりができることは、まず福島の実情を知り、正しい知識を身につけることを第一歩として、それを基にいろいろな視点から問題について考えることだと思う。
  5. 福島県は、イベントの開催や福島産品のPR、観光客の誘致などを行なっている。これには、経済的な目的もあるが、福島のいまを知ってもらうという目的もあると思う。これらの活動が活発になれば、復興に近づくと思う。小さなことが無駄ではなく、積み重なって大きな効果を生むので、一人一人が少しだけ意識することが復興につながると思う。
  6. それぞれの役職によってやるべきことできることというのは当然異なってくるが全ての人にとって共通してできることはやはりこのようなことが起きたということを忘れずに正しい情報を吸収す続けることであると思った。
  7. 教育機会の提供が非常に重要だと考えています。例えば、福島の事故を記憶にあまり残していない、あるいは知らない世代の児童には「総合的な学習の時間」などの義務教育・高校教育における学びの時間の積極的活用。社会人層には公民館での講演会など地方行政の連携。
  8. 我々が率先して福島をアピールすることができるのではないだろうか。我々は、東京大学という、それだけで一定の社会的信用を得られる肩書を有している。そして、その影響力は世界的なものに及ぶのではないだろうか。そんな私たちが、この講義で学んだような様々な角度からの正しい知識を発進していけば、福島に対して少しでも貢献することができるのではないだろうか。
  9. 講義中にあった福島に関するクイズで,私たちの認識と福島の実情はマッチしていない点が多くあることことがわかったので,まずはボランティアなどに参加し,講義で得た知識も活用しながら現地の人たちを正しく理解しようとすることが私たちにできることかと思います. "
  10. 「我々」がこの講義に参加した皆さんを指すのであれば、まずできることは福島について話していくことだと思います。また文系特有の一般論的な意見かと言われそうですけれども、原発事故の印象が9年前にこびりついたまま、多方面から復興を試みている現在進行形の福島を見ようとしない・関心を持たないたくさんの人たちに啓発していくことが最初の小さな一歩だと考えます。 コロナウィルスの感染拡大が収束しましたら、抽象的なコメントになってしまいますが、それぞれの得意分野からのアプローチを考えたらよいと思います。個人的には福島県の農業を応援したいですが、福島の人々がどんな産業をおこして働きたいと考えているのか、直接尋ねることが最優先だと思います。そうして方向性が決まれば、学部間で協力して現地に求められている支援を実現していけるのではないでしょうか。"
  11. 福島県産の食材を積極的に食べる
  12. 実際に現地に行って何かをすることや金銭的な支援をすることはなかなかむずかしいことのように思います。そこで、上の質問にも書きましたが、福島復興が現在どこまで進んでいてどこが難しいのかを知ること。その上で福島復興に携わる人たちや事柄の知識をつけ、そういう話題になった時にみんながある程度の知識を持った上で議論できるような状態でいることだと考えます。
  13. 福島を普通の県として扱うこと。
  14. 情報を鵜呑みにするのではなく、正しく理解しようと努力すること。そぞ情報をもとにできることを考え、実践すること。
  15. どのような学問分野に携わる人でも、一度そのフィルターを通して福島の現状を見つめてみること。そして、発信すること。
  16. 復興の光と影の部分を両方見たうえで福島の復興について議論し、それを他者に伝えることが出来ると考えます。目立つイベントや新たな産業に注目するのは福島の発展のためには必要です。しかし、まだふるさとに帰れない人がいること、希望が見いだせずに再び地元産業に携わることをあきらめてしまった人がいることなど、復興が進んでいない、始まってもいない部分があることを必ず念頭に置かなければならないし、議論する際には絶対に無視できない事柄だと思います。また、学術的な意味合いでだけでなく、観光や旅行として福島に行くこと、私のような県内の人は観光や産業の魅力を伝えることが復興のためにできることだと考えます。差別や支援の対象ではない、自立した福島として捉えることは重要だと思います。
  17. 福島産の食べ物を購入して食べる。福島の人々と認識を共有することに努め、記憶を風化させないために後世に伝えていく取り組みをする。
  18. 福島で起きたこと、起きていることを他人事で済ませるのではなく、自ら学ぶこと。また、正しいかわからない情報をむやみに周囲の人に広めないこと。
  19. 福島復興の枷の一つに福島県外の人の無知や無関心があるので, そのことを自覚して知ることに努める.
  20. まずは知識をつけて福島に足を運び、現地の人と話すこと。そして、その経験・福島の存在を忘れずに自分たちが大きくなることで、いつか福島に貢献する力がつくと思う。
  21. 噂に惑わされずしっかりと知識をつけることと、現地の人たちと共に復興のために何が必要なのかを考え、実際に試してみること。 "
  22. 広い意味で言えば、「全体を見る」視点のみならず「個々の人を見る」視点双方を身につけることではないかと思った。これこそが、「共感力」の第一歩なのではないかと思う。 その上で、何かできる、何かやれると思ったら、とりあえず一回現地に行ってみて、あるいは現地と関わりのある人に聞いてみると良いと思う。これなら自分の強みが活かせると思った時に、歩み出せるようにしておくことが大切なのではないか。"
  23. 理想としては、福島産の食品の購入や福島への旅行や移住を積極的に行うことが最も効果があるのではないだろうか。また、福島の現状の周知を行っていくことも重要だ。現在はSNSで個人が不特定多数に発信することも容易になった。少しずつ、自分の周囲の人々にも福島の安全さを伝えていくしかないと考える。
  24. 正直自分にできることは少ないと思うが、身近な人々にこの講義の内容をはなすだけでも違ってくると思う。
  25. まずはこの問題についてのニュースを注視すること。周りの人に、ちょっとだけでもこの問題について考えてみるきっかけをつくること。そしていつかは浜通りに実際に足を運んでみること。
  26. 第一に,福島で何が起きたのか,今どのような現状なのか,そしてどのような経過で現場にいたったのかをちゃんと学び続けること.
  27. 福島の現状から目を離さず、そして、決して忘れないこと。
  28. 最近、震災が我々の意識の中で風化している(仕方ないことだが)ため、現場を目で見るなりして昔に起こった惨劇をもう一度実感し、まだ復興には道のりがあり、そのための課題を認識するよう周囲に働きかけること。
  29. まず現場を知り、正しい情報を発信すること
  30. 先ほども言ったように、きちんとした専門家のデータや情報を得るとともに、長期に渡って、その産地のものを買うなどで支援することが大事だと思う。どうしても、時間とともに、記憶も薄れ、支援というものも年ごとに消えてしまいがちである。だらだら復興を進めるのは中途半端な荒地が残ってしまったり、元の住民が帰ってくる割合が減ってしまったりする。出来るだけ早急な復興というのを国も含め一人一人が考えていくことが必要だと思う。 "
  31. 震災を経験し、本講義を受講したからこそ次の世代へと福島について正しく伝えていくことができると思う。震災を経験していない世代にとって福島のことは身近に感じることは難しいと思う。実際のところ自分自身阪神淡路大震災についての知識は乏しい。復興にはなおも長い年月がかかるであろうから次の世代へと伝えていくことが復興のためにできる重要なことだと思う。 また、コロナ禍が明けたら現地に実際に出向いて身をもって感じ取りたい。"
  32. 我々は、特に私は直接福島の人々、復興に関わることは難しいかもしれない。しかし、軽視したり忘却してしまわぬよう、直接何かできなくとも心にとどめておきたい、福島に心だけは寄り添っていたい。
  33. 正しく情報を得て理解すること、復興という目的を理解することで被災者の目線に寄り添うこと
  34. ボランティア活動などが一番直接的なのは明白だと思うが、まず人々が正しい知識を身につけるのが第一歩だと思った。能動的に知りに行くのがベストではあるが、全員がそうともいかないため、月日が経った今だからこそ各メディアで人々の目に付くように情報発信をしていく必要があると感じた。
  35. まずは、第一次情報または実際に現地との関わりが強い人の情報から福島の事実を学び、伝えることだと思います。決してイメージで語らないこと。そして、行動として関わりやすいところからだと、福島の「関係人口」になることが挙げられるのではないかと思います。福島に継続して足を運ぶ、事業に参加する、行くのが難しければイベントにオンラインで参加する、福島に関する授業をとる、自分で学ぶなども含め、関わり続けていくこと、その仲間を増やしていくことがまずできると思います。「福島」を原発を通して見る、考えることももちろん大切ではあるけれど、それだけではなくて、そのメガネをかけずに福島を感じて楽しむことも大切なのではないかと思います。
  36. 震災とその後の福島の歩みを正しくしり、風化させないこと。
  37. 問題を正しく提起し、誤りがあった場合は訂正していくこと。
  38. 知識を蓄えていくこと、また、この知識を人に伝えていくこと。これらの作業を無駄なことだと思わないこと。
  39. 正しい知識を得て、実際に現地に足を運んで今の福島を体験すること。
  40. 私は農学部にいこうと思っているので、福島復興に関わるボランティアなどの機会があれば積極的に参加したいです。
  41. 福島について正しく知り、情報を発信する事
  42. 福島県産の商品に対する間違ったバイアスの払拭。
  43. 福島の復興過程と現在までの成果を積極的に発信しようという心構えをもつこと。
  44. 福島についての正しい情報を発信し”伝える”こと。まず専門を身につけて、それと絡めて何かできないか考える。
  45. 今までの講義で身につけた知識を福島の現状を理解していない人に向けて発信し、福島に興味を持ってくれる人を増やすこと。
  46. 少なくともこの一連の講義で得た知見を、多くの人に正しく伝えること。そのうえで、自分の福島復興についての知識をこれからもアップデートし続けていくこと。


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Update by mizo (2020.7.7)