環境修復学22@岩手大学

担当教員: 溝口勝(東京大学)

【講義】2021/10/26-27
時限:水3,4,5コマ, 木1,2コマ


【講義の質問・コメント】

全体を通しての感想

  1. まず、IoT実習をするような機会を設けていただきありがとうございました。 学部内でこのようなプログラミングを学ぶ機会は本当に少なく、自分からは履修しようと思わないため、実際にやってみて、IoTなどの情報通信技術を駆使するのはとても難しいと思えただけでも自分の中での大きな進歩であると思った。インターンシップで東北農政局に2週間行きたくさん学んだが、大学で学ばないことの方が多く感じたようにIoT技術による知識も自分から意欲的に学ばないといけないため、今回のように学ぶ機会が与えられるというのは少ないのではないかと感じた。つまり、今は将来のための地盤づくりでありまだまだ知識を増やさなければならないため、農学分野に限定するのではなくさまざまな分野がいつ農学に必要とされるかわからない。そのため、視野を広げてこれからも学ばなければならないと感じた。
  2. この講義を受けるまでは農業とIoTに関しては一部のスマート農業だけでのみ実施されており,ほとんどの農家にとっては遠い世界の話だと思っていたが,実際は多くの場所で取り組まれていることが分かった.今後,日本の農業は人手不足などの様々な要因により大変な窮地に立たされることになると思うが,その被害を情報化によって少しでも抑えられればと思った.
  3. 今回の集中講義を経て、農業IoTの実態について理解を深めることができた。今年から研究室に配属された兼ね合いで、地域課題解決について関心を持つようになったが、その手法を学ぶ良い機会だったと思う。学んだことを活かして、これからの研究にも精進していきたい。
  4. この講義を通してIOTについて多少の知見を深めることが出来たと思う。しかし十分とは言えないので時間を見つつ自習をしていきたいと思う。また復興の農業工学は少し面白そうだと思った。昨日の4,5コマでやった実習ではプログラミングは難しかったけどプログラムを無事に完成させることが出来たので良かった。
  5. 良い意味で講義らしくない講義で楽しく聞くことができました。言葉だけはよく聞くIoTも今回の講義で片りんに触れることができたと思います。また実際に機器に触れることができたのも良い経験になったと思います。自分自身プログラミング関係に興味がありましたが、将来的に活かせないと思っていたので勉強がおろそかになっていましたが、もう一度真剣に勉強する気になりました。
  6. これまでまったく考えたことの無かったIoTの重要性や、復興のあり方について改めて考える機会になった。
  7. 二日間ありがとうございました。農業IOTを始めとして今までの農の学びとは違った様々な角度から農業を学ぶことが出来たように感じました。また、日本だけでな海外での農業の取り組みもなかなか聞ける機会はないので面白かったです。これを機に新しい農学にも目を向けて今後の学びを進めていきたいと思いました。
  8. 私たちは農学を学ぶ以上、原発被災地の農業には必ず向き合わなければいけないと思う。先日福島県浪江町へ行った際、農業施設の改修事業が完了しているにも関わらず農業が再生しておらず、広大な土地がソーラーパネルの設置に利用されていたのが印象に残った。その時は、農家が戻っていないことに対して残念な気持ちと、私たちが専門としているハード系の事業だけでは問題解決力が乏しいのだと感じた。しかし、今日の講義を通して、被災前と同じ状況をいきなり再現するのではなく、まずは戻ってきてくれたやる気のある農家さんに対する優遇措置を行うことで少しずつ復興していくという考え方を学んだ。その点では、現状にそこまでがっかりせずに長期的なアプローチを行うことも大切だと感じた。そして、農学の歴史の流れで農業IoTの需要はどんどん増しており、今後は出来上がったものをメンテナンスしながら情報基盤整備で更に補強し、地域性に適した農業IoTの活用をしていくことが大切だと学んだ。
  9.  IoTは馴染みのないものだったのでその分理解まで時間がかかった。アグリテックに興味を持ったので理解を深めたいと思った。zoomの音声がうまくいかなくなるなどトラブルがあったが無事に終わって良かった。  学んだことをこれからも活かしていけるようにしたい。
  10. 溝口先生のマイブームは農業IOTを使った福島の農業復興とのことで、いくつかの研究を紹介いただいたが、どれも有用だと感じた。これらの研究の成果を各地域で実現するためには従来の基盤整備に加え、農業IoTを生かす情報基盤整備が必要になってくる。農村の社会資本の整備は同程度に重要である。整備を進めていくうえで、村の人々とコミュニケーションをとり、整備のニーズや地域性を読み取ることは欠かしてはいけないと考える。
  11.  この講義を受けて、一番納得したのは「日本では大規模な機械やシステムのスマート農業を前面に進めるばかりではなく、小規模のスマート農業にも力を入れるべきだ」というお話です。私は農家の生まれですが、最初は工学部(都市計画・建築)を専攻しており、昨年から農学部へ編入してきました。そのこともあって、実はIoTやスマート農業の詳細については編入試験の受験勉強のときに初めて知り、IoTの印象としては、機械化・情報化を大規模に行うものでこれからの日本の農業に必要なもの!という理解でいました。でも、実際に家族経営で農業を営んでいる立場で考えると、スマート農業は私たちのやり方とは遠いモノに感じたし、大規模にやらないと農家はダメなんだろうか?とも考えたこともあり、なんだか素直に飲み込めない気持ちがありました。「広大な農地を持って大規模に稼ぎたい、食糧生産する」という感覚よりも、「美味しいものや食べること以外にも価値を感じられる野菜を作りたい。」という感覚があったので、小規模なスマート農業の技術が普及したら、今まで手間がかかっていた作業が楽に、さらに精度が高くなった分で、付加価値の高い農産物を作る事ができたらいいと思いました。  自分がもっとIoTについて、実戦を交えて理解を深める必要性も感じました。講義の中で、様々な取り組み例やアイデアを見たり、実際に簡単な工作をしてIoTの体験をしてみたりしましたが、本当に理解して実践するには、「なんでだろう?」や「これを解決するためにこんなことできないだろうか?」という疑問・必要のテーマが自分の中にあって初めて、それを解決するために取り組む中で理解していくんだろうなと思いました。だから、自分は今この分野に苦手意識があるけど、まずは簡単なことからでいいから手を動かして取り組んでみて、そこで「面白い!」という感覚を感じる事から始める必要があると思いました。
  12. 今回の講義で強く印象に残ったのは、先生の農業の現状に対する捉え方である。昨日の授業でも、10年も経てば世代交代でデジタルに馴染みのある世代が農業をし、それよりも上の世代はリタイアしてしまうのだから、若い人のための農業を考えるべきであると話されていた。今日の講義の中でも、飯館村の農業の担い手不足について、現在戻ってきている人は実は本当に農業をやる気がある人だけであろうから、可能性があるのではないかというお話があった。農学部の授業に限らず、将来の話となると大抵暗い話をされがちである。しかし、捉え方を変えることでポジティブに現状を捉えることができるのだと感じさせられた。私は今まで現状を暗く受け止め、そこから何ができるのかを考えていた。スタートが暗ければ、そこから生み出されるアイディアも凝り固まったものとなってしまう。自分が携わる分野であるのだから、楽しくワクワクした気持ちで取り組むことを今後は意識したい。
  13. 今回の講義を聞いて、私たちの学んでいる農業農村工学が農学において非常に重要な立場であるとともに、基盤がしっかりしないとほかの農学の分野がついてこないと感じた。農業と工学という二つの分野がどのように結びついているのかがいまいちイメージがわかなかったが、昨日と今日の講義を聞く中で現場でどのように使われているのかが少し理解できた。また、農業の発展には土壌の改良が必要不可欠であるということで、環境修復を行う上で土壌を改良すること、修復することは切手は切り離せないことであると感じたし、農業農村工学は農地整備の基盤である位置づけにあるということが改めて講義を聞いて理解した。スマート農業、IoTについて耳にはするものの、実際にはどのように取り組まれているのかは知らなかったので今回の講義を受け、知識が少しでも増やすことができてとても勉強になった。
  14. 人の手で壊された環境は、人が責任をもって修復させるべきだと考える。手法を考えるときこの講義で学んだことが助けになると思った。IoTはあくまで道具であり、問題はそれを使って何をするかであると感じた。
  15. この講義を受けるまではIoTのことを知りませんでしたが、今回、どういったものなのかを知ることができて良かったです。また、高校の時にArduinoを1回だけやったことがあったことを思い出しましたが、難しかったしもう使うことはないだろうと思ってしまっていたため、全く覚えていませんでした。これを機にもう1回当時の資料等も見返してみようと思いました。
  16. 講義を通して農業IoTとは何なのか、環境修復のために農業IoTがどのように活用されているか、曲がりなりにも学ぶことができた。特に、PCやプログラミングの知識はどの分野に進んでも今後必要となるので、大学生活でそれらについての知見を深めようと思う。
  17. 溝口先生の講義資料やコメントが全て「環境修復学22@岩手大学」からアクセスできるようになっていてとても使いやすかった。
  18. 溝口先生の現在の農業に対する考え方が柔らかいなと思った。農業の高齢化問題が大学の講義などでも多く取り上げられて、これから少子高齢化のためにも私は高齢者に優しい農業をするべきであると自然と考えてしまっていた。しかし溝口先生のやる気のある若者に対しての農業を考えることも必要ということを聞いて、私は大分考え方が固まってしまっているなと気づけた。今までの、問題に対して一直線に目を向けて考えるばかりではなく、もう少し柔らかい物腰で考えることが、これからの農業に向き合う上でどの分野の仕事に就いても必要なことだなと分かった。

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大学院農学生命科学研究科農学国際専攻
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Last Update 2022/10/31