土壌物理学23@岩手大学

担当教員: 溝口勝(東京大学)

【講義】2023/10/27
時限:金2コマ


【講義のコメント】

  1. 今回の講義では、土壌の放射線についてなど、難しい部分が多くあまり理解が追いつかなかったが、興味を持つことはできた。
  2. 自分の専門的な分野の話では無いが、とても興味深く話だった。セシウムで汚染された土壌の除染方法やなぜその方法が有効なのか理解出来た。汚染された土壌を有効活用することを考え、利用して行けたことは素晴らしいことであるなと思った。 "
  3. 泥をはけることで放射性セシウムの除去に繋がることをいち早く気づたのは土壌物理学によるものだと聞いて、汎用性の高さに驚いた。農業土木は社会の発展・構築にかなり寄与している印象を受けた。被爆した土地の修復は建物だけでなく放射性セシウムを除染することも含まれ、果てしなく長い時間がかかり、未だに修復が終わっていないことに納得できた。表層5cmほどにセシウムが溜まっていることが分かっても、除染するには膨大な労力がかかり、農家・住民との意見のすり合わせもしながら進めるとなると当時の除染は熾烈を極めたと思う。除染後の農地はしばく以前より肥沃度は低下しているので、これからどうやってより良い土地に再生させるかが課題であるという内容に強く共感することができた。そして、新しい最新型農業を取り入れる機会であるとも思う。 放射性セシウムを完全に取り除くことは可能なのか?"
  4. セシウムは土の表面にあるから被爆の危険があるのであって、土の中に埋めてしまえば除染できるのは意外だった。土の中にあるだけで危険だと思っていたので、適切な知識を身につけて正しく恐れることで、無駄な心配・作業をせずに済ませられるので大事なことだなと感じた。情報を沢山の人に届けられるように発展したはずのメディアがかえって人々を困惑させてくることに疑問しか残らなかった。
  5. 福島の農地に対するセシウムによるネガティブなイメージがあることに悲観的にならずに、レジリエンスな精神で逆境をストーリーにした酒米を育てることに繋げたと聞いて、なぜ岩大がレジリエントな人材育成を目指しているのか理解でき、自分もそのような人間を目指したいと思った。 "
  6. 福島原発事故での放射線の被害が土にもあったことを初めて知った。土壌について知らないことが多いと思ったので、これからもっと知っていきたい。 「不死鳥の如く」というお酒は聞いたことがあったが、まだ飲んだことがないのでいつか飲んでみたい。"
  7. 今回特別講義として、3年生の集中講義に混ざって講義を受けて、被災地の土壌の復興についての実情を知ることが出来たので良かったです。この講義を受けるまで汚染された土壌を埋めるだけで本当に大丈夫なのかと今まで思っていたが、しっかりと実験をし数値が出ているのを見て納得することができた。日本のメディアは感情的に報道するだけでなくこのような理論的な部分も報じるべきだと思いました。 "
  8. 復興農学の講義の中で、現場の不安を払拭できるように科学的な証明を繰り返していて、物事を適切に理解するためには上辺だけではなく、やはり具体的な内容や科学的証明を用いるべきだと改めて思った。 前回の講義で学習した土壌に関するワードが出ていて、非常に興味深い講義で楽しかった。 科学分野を専門的に研究することも大事だが、横断的に自分の専門と結びつけて学んだり研究したりすることに興味が湧いた。"
  9. 今日の講義を受け、農学部で特定の分野のみを勉強するのではなく、現場の課題を解決するために、様々な分野を学ぶ必要があると痛感した。基礎学に立脚した現場主義とあるように、フィールドワークを大切にし、その現場で発生している問題を解決できるように学んでいきたい。
  10. 今回の講義では、土壌物理学が実践でどのように役立つのか知ることができた。岩手は原発の被災地ではないが、復興の際に農業がどう行われているか知ることができた。土が凍ると塊で剥がれるというのは知っていたが、それが汚染土壌の除去に有効だとは思わなかった。貴重なお話を聞くことが出来てとても有意義な時間だった。
  11. 被ばくによる土壌の問題の話を聞く機会はなかなか無いのでとても勉強になりました。農業土木の技術が福島の原発事故で活用できると知り、この学問がさまざまな場面で応用できるとわかり、もっと意欲的に取り組みたいと考えました。
  12. 土壌物理の知識が福島での除染のに役立っていたのは知らなかった。学んでいる土壌物理がどのように社会に貢献しているのか知れて良かったと思う。先生が紹介されていた横井先生の言葉に共感できる部分があったのでもっと調べてみたいと思った。
  13. 原発事故によるセシウムなど土壌汚染の話が面白かった。実際にどれくらい危険で難しい内容かは実感できないですが、農林水産省などが連携して取り組んだ一大事業なのは代わりありません。そうしたニュースから自分の学ぶ学問を学んでいきたい。 "
  14. 土壌の放射能に関する実験は面白いなと思った。 震災以降、放射能が問題になっている中でセシウムが土壌に溶け込まないのは安心できるなと思った。"
  15. 地元の話だったのでとても興味深かった。セシウムを含んだ土は埋めるだけで大丈夫なのかと心配だったので、理論的に土の仕組みを知り、年々数値が下がってきていることを知って少し安心できた。ワクワクグラフが面白かった。
  16. 現場でいろいろなことをされていたことを初めて知り驚いた。報道には、忖度が色々あるなと感じた。震災から10年以上経って報道される事も少なくなってきていたので、改めて知ることができてよかった。農業があまり理系というイメージがないのかもしれないが、しっかりとした知識を持って、科学的根拠がある事が大切だと改めて思う。自分なりに信頼できる情報を集めることも大切だと感じた。
  17. 復興事業と農業物理学が繋がっていて、放射能の除染に貢献していた事を初めて知りました。学問の実践例を見られて、とても興味深かったです。横井先生の言葉も、忘れないでおこうと思いました。 "
  18. 今回の講義は、自分にとってとても意味のあるものとなった。今まで、基礎の内容ばかり学んで、本当に実際に役立つのかと思ったことは少なからずあるが、このような事例を知れるだけでも勉強のモチベーションになるため、本当にありがたかった。 また、農学は現場の課題を解決するために使うべきだ、というのは、私が農学部に進むことにした根底の部分の考え方であったため、改めて初心に帰るとともに、自分を見つめ直すきっかけにもなった。" "
  19. 福島復興のために、震災から10年以上経った今でもこれほどまでに取り組んでいる東京の方がいると知り、驚いた。取り組みの内容が非常に幅広かったがどれも興味深く、自分も大学生としてできることがあればやっていきたいと感じた。 また、放射性物質の処理方法をあまり知らなかったため、とても勉強になった。"
  20. 理論的には放射線の危険性はないとしても自分の土地にそのような危険物質が存在しているという事実が、福島県産の農作物に対する抵抗と同じように農家の人の反発の中にあるようで、除染の難しさを思い知りました。
  21. 土壌物理学や水理学、土質力学などを履修している中で、実際どのように活かされるかが不鮮明なまま学んでいる部分があったので、実際に学問を用いて、現場での課題を解決できることを知り、学ぶ意義があるのだと深く感じました。
  22. 私は災害につよい農業について研究したいと思っているのですが、今回の復興農学の授業はとても興味深いものでした。大学で学んでいる分野が自分の研究と深く関わるのかがあまりしっくりきていなかったのですが、復興農学の内容、特に原発事故から飯舘村の土を除染するというところが面白いなと思いました。私ももっと色々なところに目を向けていきたいと思います。
  23. 思っていたよりも放射線が土壌の奥の方まで入っていかないことが分かりました。大学の先生方は原発事故が起こってすぐの段階から現地調査に行ったり、様々な実験をしていたりすることを知らなかったので行動の速さに驚かされました。農学部は現地の課題を解決することが大事だと仰っていたので肝に銘じておこうと思います。
  24. 東日本大震災は非常に大きな被害があったため、追悼こそすれど自分から触れにいくような話題ではありませんでした。その間、政府が方針を決めるよりも前に放射性物質の除去法を実施しているのがすごいと思いました。原発事故はそうそう起こることではなくいろんなことが手探りだったと思うのですが、政府の決定より前にセシウム除去をしていたということは1年程度でその方法を見つけたということで、やはりそれまでの経験などが生かされていたんだろうなと思いました。
  25. 「修復農学」初めて聞いた。農学の本質を改めて聞けて良かった。現場から課題を自ら発見することが1番大切であると私も考える。私は現在、全国で広がりつつある耕作放棄地を活用した畑ラボというプロジェクトを行っている。農家の方の意見を沢山聞くことができる良い機会であると考えている。
  26. 放射性セシウムを除染するために、地中深くに浸透していかない性質を発見し、現場で実践することで農業を可能にした(この作業にはガンマ線放射線の危険はなかったのか)。そして様々なリスクを考え、酒米を作り、お酒を作った。この流れは農業の再生として見本となるようなものであると感じた。なにより課題を自ら発見し、解決しようと実践を繰り返すことが見習うべきことだと思った。また、放射性セシウムの減衰曲線を見ると数年で半分以下になってはいたが、0に近づくのはものすごく時間がかかっているように感じた。私も様々な問題解決のために自ら行動できる人間に成長していこうと改めて感じた。
  27. 今回、溝口教授の講義を聴いて、農学部の本来のあり方について、特に印象に残った。農学部の起源を考えると、農業で発生している問題を解決するために学ぶ部分が大きいと考える。実際に現場に赴いて課題を解決する能力が農学部には必要なのだと感じた。その一方で農業土木という面で考えてみると、与えられたことを正確にこなす能力の方が大事なのではないだろうか。その折り合いが難しいところでもあると思う。現在大学では、実習というよりは、座学の方が多く、退屈な時間が多いが、これが、いつか活きてくると信じ、今は勉強を続けていきたい。
  28.  土壌の将来を考えさせる内容だった。自分も現地に赴いて様々なことを考えてみたいと思う。
  29. 農村の復興において、今回紹介された研究は、日本だけでなく、海外の似たような地域においても活かせるのではないかと思った。今後の地域づくり関連の授業では、災害からの復興という観点も持ちつつ授業に取り組んでいきたい。
  30. 今回の土壌物理学は、いつもと違う形式でとても面白かった。講義の中では、主に福島原発の事故による土壌中のCsの除去方法やその後の農村復興学を学んだ。私が興味を持ったことは、カリウムは粘土質によって、土壌を透過しないことだ。私は土壌物理学が初学で粘土の性質を詳しく知らなかったが、今回の講義で土壌物理学に少し興味を持つことができた。

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Last Update 2023/10/27