平成30年度地域復興実用化開発等促進事業(福島県)
安全な農畜産物生産を支援する
ICT営農管理システムの開発
溝口 勝
(東京大学 大学院農学生命科学研究科)
趣旨
私たち東京大学「福島復興農業工学会議」は2011年の原発事故直後から「農業工学」の研究を活かして飯舘村で研究活動を続けてきました。その一つが
現実的な農地除染技術の開発を基軸にした農業再生の取り組み
です。しかし、国による除染がほぼ終了し、避難指示が解除された現在は、帰村した方々に対する現実的な農業再生の支援のための研究活動として、地域復興実用化開発等促進事業による「安全な農畜産物生産を支援するICT営農管理システムの開発」の研究に取り組んでいます。しかしながら、この事業では自己資金が必要です。
東大といえば世間一般的には研究費が潤沢とのイメージがありますが、一人の研究者が使える自己資金はほとんどないのが実情です。そこで、この研究はクラウドファンディング方式で資金を集めながら実施しています。
開発のポイント
1. リアルタイムフィールドカメラシステムの開発(放牧地)
飯舘牛の放牧地
の水飲み場にカメラを固定し、牛が水を飲みに来た時に牛の健康状態を診断するようなシステムを開発しています。
Movie
2. スマート電柵システムの開発(水田)
農家は収穫期におけるイノシシやサルの襲撃を防ぐために農地に電気柵を張り巡らせていますが、伸びた雑草を通じて漏電するために電池電圧が低下し、大事な時に限って電柵が作動しないことがあります。そこで、電池電圧が下がったこと検知し知らせるシステムを開発しています。
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3. 花ハウスの環境制御実験(ハウス)
当研究室で開発したフィールドモニタリング機器(
FMS
)を使って、ハウス内での花栽培に活かす実験を行っています。
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FMS設置事例
成果報告
平成29年度(
計画
ポスター
報告書
ホームページ
)
浜通りの未来を拓く実用化開発 プロジェクト
平成30年度(
計画
ポスター
報告書
ICT営農管理システムで生産者と消費者を繋ぐWebサイト
)
関連研究
飯舘村における農業再生と風評被害払拭のための教育研究プログラム
by
大学等の「復興知」を活用した福島イノベーション・コースト構想促進事業(文部科学省)
研究支援の方法
東大基金
(東日本大震災救援・復興支援プロジェクト: プロジェクト番号083福島復興農業工学会議)
への寄付
農学研究助成への寄付(
DOC.pdf
または
寄付申込書.doc
にご記入の上、〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東大農学部宛に郵送)
直接振込による寄付
上記の寄付には税法上の優遇措置が適用されます。
東京大学
大学院農学生命科学研究科
・
農学国際専攻
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