東京大学 大学院農学生命科学研究科 アグリコクーン講義「国際農業と文化」

国際農業と文化ゼミナール2020


このページは、受講生のレポートを共有することにより、講義を単に受けっぱなしにせず、自分の考えを主体的に表現し、自分とは異なる視点もあることに気づくことで、より深みのある講義にすることを目的に作成しています。

国際農業と文化ゼミナール2020講義日程

1日目(6月10日)「環境と農業」
10:00〜11:45 土と水(溝口)
13:00〜14:45 世界の稲作1(中西)
14:45〜16:40 世界の稲作2(加藤)
16:50〜18:35 総合討論「環境と農業」(司会:溝口、中西、加藤)

1日目2日目3日目

Q1-1.溝口教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. 灌漑施設の適切な管理
  2. 灌漑システム(共同体による水管理)
  3. 用水維持のための世界中の様々な共同体について
  4. 農業生産は水をすっこくかかるのを知っていますが総量の三分の二ぐらいにかかるのは思いませんでした。
  5. 農業経済学を専攻している私にとって、講義終盤の農業の多面的機能を意識して経済学を学ぶ重要性を改めて認識した。特に収穫や豊作を願う文化的な行事の継承という点も多面的機能に含まれることにはっとさせられた。こういった多面的機能も経済学の指標に入れられれば良いと思った。
  6. 農業を考える際には効率性や食糧生産の面だけでなく、文化についても考慮する必要があるということ
  7. 農業の多面的な価値をいかに捉えるかについて、経済的観点からの評価を含め、これまでどのように議論されてきたのかを知ること。
  8. 日本型稲作が世界のこれからの食料生産において、持続性という点で重要になるということ
  9. 日本において築かれてきた水利利用技術をいかにのちに受け継いでいくかが大きな課題だと思った。日本で受け継ぐ人が減少していく中で世界に向けて、経験知を形にして、技術にして高背に残しておく必要があると感じた。
  10. 地下水の枯渇と乾燥地帯での農業
  11. 水不足に関して
  12. 水田の共同利用
  13. 水田など農業利用に使用する水の管理は、個人ではなく、世界の色々な地域で集団として管理されきたこと。
  14. 水需要の増加とダムの建設
  15. 水資源の持続的可能な利用
  16. 水資源の持続性 "
  17. 水資源の効率的な使い方の重要性 (間違えてフォームを開く前にミーティングを退出してしまい、回答が遅くなってしまいました。申し訳ございません。)"
  18. 寝坊しない。講義をきちんと聞く
  19. 今後の農業の持続性を考える上で水資源が重要なポイントになると思った。
  20. 今後の新たな水資源の確保と環境への配慮の必要性
  21. 今の農業の持続可能性(100年後も今の農業を続けていくことができるのか)
  22. 降水量が少ないところでは様々な工夫(ウォーターハーベストなど)が行われてきたということ
  23. 限られた水資源の効率的な利用
  24. 現代の世界農業は高校地理で習いましたが、歴史についてはあまり知らなかったので面白かったです。
  25. 共同体での水管理
  26. 乾燥地域において、限りある水資源をどのように利用するかについて
  27. どこに行っても水と土は欠かせないことです。その中に農業用水を使用して行われるかんがいの形態は多様である。
  28. ダム開発は日本では環境破壊と言われているが、地球全体で考えると必ずしも首肯できないという点は、非常に考えさせられました。
  29. アメリカ大陸やオーストラリア大陸は灌漑により多量の穀物生産を可能にしたが,あまり持続的ではない

Q1-2.中西教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. 農学部所属ですが、大学生になってからは恥ずかしながらダイエットのためにお米を控えています。ですが今回の講義で幾度にわたり改良が進められたお米を見て、お米を楽しみたいと思いました。先生のお米への愛が伝わり、影響を受けました。感想になってしまいすみません。
  2. 日本の稲作やコメ品種の現状
  3. 日本のお米の種類、育成
  4. 日本のイネ品種はほぼコシヒカリ背景である.
  5. 地域ごとの稲作作業の差(品種、手法) "
  6. 大学で勉強するだけでは「農学」を理解したことにはならないのだと切に感じた。 何か、大事な前提を知らないまま勉強を進めていくと、どこか歯車の狂った農学ができてしまうと感じた。"
  7. 祖父母がお米を生産しているので身近に感じられ、聞いていて楽しかったです
  8. 全体的なお米のお話を聞けて面白かったです。海外含むお米と地域文化の関係が持続可能農業を考える上で重要になってくるのではないかと感じました。生産量や合理的生産のみを追求した今の農業に対する見方ができるのではないかと思います。
  9. 世界各地のユニークな稲作方法について
  10. 世界の米作りについてを聞くと日本の技術が優れていてると思いました。その後アジア国々が普及され、今後ゲノム編集だったり植物バイオテクノロジー期待感が大きく感じました。
  11. 世界の稲作の多様性に加え、日本の稲の地方や品種に応じた改良による工夫や多様性が印象的だった
  12. 世界の稲作の形態や実情を知るだけでなく、日本の各地域の特性やそれを踏まえた取り組みも知っていくこと
  13. 食物の遺伝子組み換えによって生育や体内環境を改善することができる
  14. 質問です。食用、酒米、飼料用米等、用途に合わせた品種改良はどの程度行われているのでしょうか?
  15. 私が付けた稲の名前を読んでもらうより100万の方が魅力的だなと思います。
  16. 現場を知らずに、AIだ、テクノロジーだというのは違う、というコメントが印象的でした。
  17. 技術革新と実際の農業環境の差を知る
  18. 各国の気候に合わせた育種の大切さ、面白さが伝わってきました。
  19. 栄養素の欠乏症が植物で解決できるような育種が研究されているということはとても興味深かったです
  20. 稲作は重要だと思いました
  21. 育種は、カドミウム摂取量を減らせたり、鉄欠乏性貧血の人の鉄を摂取を助けたり、消費者の健康を助けるものであるが、それによる副作用の影響はどのように考慮されているのかも合わせて理解したいと思いました。
  22. スマート農業について
  23. これまで日本の稲作の特徴や工程について知る機会がなかったが、身近な食物がどのような歴史を持っているのか、どのようにできるのかを詳しく知ることは大切だと思った。
  24. ゲノム編集技術や遺伝子組み換えの話をもう少し知りたいなと思いました。
  25. ゲノム編集による栽培の効率化
  26. ゲノム編集による、栄養の付加
  27. ゲノム編集
  28. イントロよりも最後の方の育種やゲノム編集の話をもう少しゆっくり詳しくお聞きしたかったです。

Q1-3.加藤教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. 苗の植え方がいろいろあるけど、明らかに非効率なものが東南アジアは多い
  2. 発展途上国だからか技術やノウハウがいまいち生産者に伝わっていない(苗を穴に入れるだけみたいな)ところが、その国の発展を考える上では解決すべき課題なのだなと感じた。
  3. 農業用水の整備は、地域住民に従来の農業を維持するか新しい農業へと踏み込むのかの選択を迫り、整備が意図したような結果が現れるわけではないこと。
  4. 日本の稲作風景と全く異なる写真がたくさん出てきて衝撃的でした
  5. 同じ米作りでも日本とオーストラリアの圧倒的な農法の違い
  6. 東南アジアの稲作の生産効率化
  7. 地域に合わせたイネの遺伝資源保全
  8. 地域ごとにいろいろな農法が採用されている理由を理解すること
  9. 多様な条件下での農作物生産の多様な方法
  10. 世界の稲作農法の多様性
  11. 水稲作における課題克服の精神。合理化ではたどり着けないものがある。(個人的にはこれには宗教的な思想が背景にあるのではないかと考えています。)
  12. 植え付け方法の多様性。先進国、日本、途上国の違い。
  13. 今まで東南アジアを一括りで見ていたが、稲作一つとっても多様な農法があることを知った。収量や質を上げるために尽力することも大切だが、文化という観点から見れば各地で育んできた農法を引き継いでいくことも大切だと感じた。 "
  14. 今まで習ってきたことさえも、実際とは異なることがある。今回でいえば、豪州でのコシヒカリ栽培の実情や、陸稲の収量の話である。 「正しい」常識を適度に疑う姿勢が必要だと思った。" "
  15. 克服と選択。とてもおもしろい視点でした。 3年生の時のベトナム実習でrice shrimp farmを見学したのですが、今回の雨季の浮稲作と乾季の灌漑水稲の間の選択という話と繋がり、聞けてよかったです。"
  16. 講義の基本テーマでもありますが、稲作は「日本の文化」(コメに対する日本人の特別な思い)という点は、自らの心の中を振り返っても、それはあるな、と思いました。
  17. 気候や環境によって地域で栽培方法が変わってくる
  18. 外国の栽培方式の特徴
  19. 海外含めそれぞれの地域ごとに色々なやり方があって、合理的な考え方で説明がつかないことがあるのが面白かったです。そこにロマンを感じるという表現がとても良かったです。克服と選択の方法に対する議論自体が重要であると思いました。
  20. 稲作は水田だけでなく様々な環境に適応して育つことができる
  21. 稲作はその国(地域)の文化・社会・環境によって多くの面を支えられている。
  22. 稲作には色々な種類があり、それぞれの地域に合わせた形で行うことができること。一方で、その地域に根付いた稲作文化を生産量のために変化させることは国際協力として良い支援といえるのかは考えても面白いと思った。
  23. 稲が多様な水環境に適応することができることが印象的だった。また、経済分析などだけで考えれば合理的ではない生産の方法も実際にはその地域に根付いていて、改良の可能性はあるもののその多様性が面白いと感じた
  24. ロング鍵爪棒やスパナを使った田植えや焼き田んぼ?は非常に興味深い稲作法だと思った。
  25. オーストラリアと日本の米作りの違い
  26. いろいろな途上国の稲作について聞かせてありがとうございました。面白いかったです。
  27. イネの直播と移植について深く考えたことがなかったので聞いていて重要なポイントだと感じました。
  28. イネの植え付け方法は水環境と雑草競合の兼ね合いによる.

Q1-4.「なぜインドネシアでは機械化が進まないのか?」直感で答えてください。

  1. 労働者が多くて人件費が安いし、水田や田んぼで急斜面が多いからです。
  2. 農家さんの間で機械化の有用性に関する情報が行き届いていないから。
  3. 日本人と似たメンタリティを持っているのではないか。真面目、勤勉で、コツコツ取り組むことに価値を見出す文化。アジア(タイ、ミャンマー)の、特に男性の「いい加減さ」がインドネシアには無いのかもしれない。
  4. 導入にかかる初期費用と機械に対する不信感(特に老人など機械に馴染みのない年代)
  5. 長い年月行っていた地元の伝統的な栽培方法を続けたい意思があるため。また、機械技術の習得に時間がかかるから。
  6. 政府と農業従事者の間で整理されたデータなどを利用した意思疎通ができていない
  7. 人手でやる方が雇用が生まれるから?
  8. 手で作業してしまったほうが安上がりだから。もしくは、干ばつや雨季などの環境変化に臨機応変に対応するにはいちいち機械を購入するよりも手でやるほうが変更がしやすいから。
  9. 栽培について様々な方法が乱立しており統一が難しい、金銭的な問題
  10. 現金収入少なすぎて導入するお金がない。農業機械に関する情報にアクセスする機会がない。基盤整備が進んでおらず大型機械が入らない。
  11. 経済的な原因かもしれないと思います。インドネシアにはとても広い水田を持っている農家さんが少ないと思います。つまり各自の生産規模は小さいというわけと思います。小さな水田のため値段が高い機械を買うのは合わないと農家さんはこう考えているかもしれません。そして、インドネシアの人工費は低いと私は勝手にこういう風に思っています。ですので、機械を買うより人を雇う方が安いかもしれません。最後に、機械を買う農家さんのための補助政策がないということも理由の一つかもしれません。
  12. 技術があっても普及が難しい。コストが高い。農業従事者が高齢者が多いため機械を使いこなせない。栽培方式、品種が多様な中で、機械化が行き届かない部分もある。
  13. 機械化すると労働機会が減ってしまうから。あるいは稲作が人々の生活の一部となっており、変えることをのぞんでいないからではないか。
  14. 機械化するという選択肢がないから
  15. 機械を入れるより人を雇ったほうが安いから.あと知り合いを雇っているから切りづらい?
  16. 機械が入れるような田んぼの構造をしていない(棚田や脆弱なあぜ道)
  17. 一つは機械の購入に十分な所得がないことだと考えられますが、同時にインドネシアは人口が多く農家あたりの水田面積が小さいので、機械化が特に進みにくいのではないかと考えました。
  18. その地域の農法が浸透してて機械化に消極的だから
  19. その地域の農法が浸透していて機械化に消極的だから
  20. そこまでどん欲にお金を求めていない
  21. コストの問題 導入のコストに加え、水田の形などによる時間?(機械の操業について、「田んぼの四隅の数だけコストがかかる」という言葉を聞いたことがあるため)
  22. お金がないのと、技術革新が進まないから
  23. インドネシアの農業においては、機械化で人間が行う必要がなくなる作業過程に、文化的価値が存在しているから。 "
  24. インドネシアが多島で形成されているからだと考えている。 つまり、農村部から都市部への移動に大きな宣言(海という物理障壁)があるので、農村部の労働力が農村部に滞留しているのである。 さらに、インドネシアでは人口が着実に増加している。(http://bali-establish.com/population/179) つまり、農村部における労働力が飽和している状態にあると推察できる。アジアの伝統的家族経営の場合もはや労働力は「タダ」なので機械化を導入する必要がないと考えるのは自然だと思われる 近年は必ずしもこうは言えないとこが次の記事から推察できる、https://www.sankeibiz.jp/business/news/180929/bsc1809290500007-n1.htm"
  25. ある程度の広さを持った(機械が入れてかつ人手と比べて作業効率が高いと感じるほどの広さの)農業用地が多くなく、急斜面や山などに遮られて、農業に適した土地が細かく点在しているのではないか。 "
  26. 1.地盤が整っていない(凹凸が多い)ため、トラクター等に向かない土地 2.資金力"

Q1-5.総合討論「環境と農業」で取り上げてほしいテーマを書いてください。

  1. 米以外の農業
  2. 発展途上国の技術革新について
  3. 農業技術(AI成長予測、ドローン灌漑など)が今後の農業にもたらす影響 "
  4. 農業の多面的機能や金銭的価値で測れない価値について、どう評価して重要性を伝えていくか。 開発による環境負荷の影響も考慮しつつどのようにインフラを整備していくか。"
  5. 日本人のコメに対する特別な思い。お百姓さんへのリスペクト(お百姓さんが「丹精込めて作った作物」と叩き込まれる文化)、コメは一粒でも残すと怒られる文化。
  6. 日本の水資源の保全や使用(地下水の枯渇はアメリカだけでなく日本でも問題なことだろう)という部分が自分にとって新鮮に感じたので、より考えたり聞いたりしてみたいです。
  7. 日本で、農家にとって経済的に持続可能な農業を営む上で、今後大事になるものは何だとお考えなのかお聞きしたいです。
  8. 東南アジア地域での持続可能な農業の在り方について、環境の将来的な展望を踏まえて取り上げていただきたいです。
  9. 東南アジアのような選択式の農業の内のいくつかは技術援助等により、収穫収量が増える可能性があるとされるが、外来式の技術を移転する上での注意点や現地関係者とのコミュニケーションについて、そしてそもそも何を提供する側が望んで、結果、どこを目指しているのか。
  10. 東南アジアにおいて,農業人口は減少していくと考えられるが,稲作体系はどう変わっていくべきか.
  11. 土壌汚染など農業に関連した環境汚染
  12. 地下水を利用するアメリカ中部やオーストラリアでの農業生産高が今後減少していく場合、世界の穀物生産を担えるのはどの国、または地域の可能性が高いのか。もしくは、別のアプローチ(自国の分は自国でまかなう等)や地球温暖化で世界の食糧生産環境が変わっていくことも踏まえて議論として扱って欲しい。
  13. 多雨もしくは少雨の環境においてどのようなシステムが100年後の地球でも持続可能か
  14. 生物多様性や環境としての価値と、効率性や経済とのバランスについて
  15. 水利用という意味で,持続可能な穀物生産の方向性(特にコムギ・トウモロコシ生産)
  16. 研究者側と生産者側の視点
  17. 近代農業による水源(河川・湖沼)汚染について(化学肥料の流出・畜産糞尿の過剰流出)、地下水の枯渇(アメリカ型農業の限界)
  18. 気候変動とこれからの農業について
  19. 外国と比較した際の日本の農業の「強み」とは何か
  20. 過去から延々と続く、「水田」というやり方は、雑草抑制だけでなく、連作障害防止の見方ができると思います。そこにはパラメタライズだけでなく、「文化」が絡んでくると思うのですが、日本の「水田」と「文化」というテーマと、様々な地域の「農法」と「文化」の関係性について皆さんのご意見が聞けたら面白いと思います。
  21. 稲作を辞めてほかの作物や養殖への切り替えをどう捉えるべきか
  22. 遺伝子組み換え技術やゲノム編集技術が今後の農業に活用されていくのでしょうか?(安全面を懸念する声が大きすぎて、受け入れられるのか?)
  23. 遺伝子組み換え技術の利点と想定される危険性について人、環境、生物などの側面から。
  24. スマート農業の分野で環境にどう取り組めるか?
  25. コメ消費が減っている日本で、イネに関する研究や取り組みで今後すべきことについて
  26. ゴールデンライスにもっと聞きたかったです
  27. イネの遺伝資源保全
  28. ・農業用水の将来
  29. ・栽培のしやすさを追求し、ゲノム編集を消費者にどう理解してもらうのか
  30. 「遺伝子組み換えではない」を売りにする食品も販売されていますが、こうしたテクノロジーには「副作用」などがあるのでしょうか?
  31. 「遺伝子組み換え」という言葉に対する世間一般の見方(ネガティブなイメージ)についてと、専門家としてのご意見を伺いたいと同時に、農業に興味がある方たちの意見も聞きたいです。 "
  32. (環境のテーマからは外れてしまいますが)農業とジェンダー。日本も含めて、重労働ほど男性に任せて女性は機械等に力を借りることで体力差がカバーできるような役割分担すればいいのになっていつも思います。 食料安全保障の観点から穀物を自給できることは大事だと思いますが、環境的に穀物を作るのが難しい地域で、どこまで頑張るべきなのだろうかと感じます。"

Q1-6.講義の感想

  1. 本日は講義どうもありがとうございました。 特に総合討論で出てきた機械化が進まない理由に「宗教」があったのは興味深い意見でした。確かに医療にしてみても東洋医療と西洋医療では雰囲気が全然違って調和に対して支配という雰囲気がある気がします。総合討論では基本的に学生の質問に対して教員が回答する感じになってしまいましたが、最後の方に学生も回答していたので明日はもうちょっと学生同士の議論に教員が茶茶を入れるような討論ができたらいいのになぁと思いました。
  2. 普段あまり触れない分野の話なので大変面白かったです。先ほども書きましたが高校地理を思い出しました。
  3. 農業に関する概要だけではなく、今後の農業の発展を考える上でどういう視点があるかについて考えるきっかけとなってよかった
  4. 農業についての認識の幅が広がりました。技術登用でいかに楽に行うかという点での報道は時々見たことはありましたが、実際の従事者の意見や実態を知ることは少なかったので、より具体的な声を知る機会が必要だなと感じました。
  5. 日本の農業についていろいろお話聞かせてもらいまして、大変勉強になりました。これから日本の農業技術を用いてどう途上国に貢献できるか、逆に日本は先進国あるいは途上国から何を学ぶべきか、これから関心を持って勉強していきたいと思っています。
  6. 長時間にわたり、ありがとうございました。 米作りを中心に知見が深まりました。 特に、生産性と精神性のバランスに対するディスカッションは考えさせられました。
  7. 総合討論に経済性か精神性の投票セッション面白かったです。第一回目は精神性選びましたが、第二回では経済に変わりました。意見会で経済性の三人の意見に納得できて、結局経済性と精神性両方大事だと感じます。
  8. 選択と克服という点が特に印象に残りました。農業文化と宗教の関係性についてもっと深く知りたいと思いました。
  9. 世界の農業を選択と克服という軸で見るという視点が面白かったです。新たな気づきになりました。講義ありがとうございました!
  10. 世界の農業の多様性と持続可能性について、絶対的な正解を見つけるのが非常に難しいということと、地域や人によって様々な方向性や指針を知ることができました。 これまで東南アジアなどの小規模農家による手作業の多い農業より欧米の大規模農業の方が効率的でいいのではないかと短絡的に思っていたのですが、それぞれの自然条件に合わせて考えぬかれた細かい作業の積み重ねで出来ている方法があり、そう簡単な話ではないと理解しました。個人的には欧米の大規模農業がこの先ずっと続くか怪しいという話が非常にびっくりでした。 またこうした問題を突き詰めると人間生活における幸福とは何かという話になってくるのも面白いなと思いました。
  11. 世界の稲作の知識だけでなく先生方の米作りに関するご意見を拝聴出来とても勉強になった。私は経済学部出身ゆえに農学には疎かったが、もっと勉強して農業の持続、発展に貢献出来るようになりたいと思った。
  12. 世界の稲作と日本の稲作を「克服」や「選択」などの視点は農業だけでなく、漁業でも当てはまる論点なので大変勉強になりました。気候変動や地域別の課題がある中で上記を含め、どのような産業形態を取っていくのか、今後、頭の片隅に入れて起きたいと思います。
  13. 持続可能な農業を行っていくとこが今後の人間社会の発展に貢献することは確実である。しかし、近年の主流がキリスト教的合理主義であるので、持続可能な農業の発展を阻んでいる(つまり、略奪式農法)。特に現在農産物の生産量の大きい国は注意が必要であることが良く分かった。
  14. 私は工学系研究科の材料化学系の生徒で、農学に関して全く知識がありませんでしたが楽しく学ぶことができました。これの実習編の授業は農学国際じゃなくでもとることは可能ですか?
  15. 最後の討論はおもしろいテーマがたくさんあったので、ブレイクアウトルームやチャット(あるいはslidoなど?)などを使いながらもっと活発にみんなで話ができればよかったのかなと思いました。全体的にはとてもおもしろかったです。ありがとうございました。
  16. 最後の授業で、経済性か文化?かみたいな議論が興味深かったです。 私は経済性を選んだのですが、これまでの伝統的な栽培方法を残したいという気持ちもあります。 しかし、貧困で苦しむ現地の人を前にこの栽培方法は希少で伝統的だから維持してほしいというのはとてもじゃないけど言えないと思いました。 文化も大切にすべきですが、これにはなんらかの支援や補助が必須だと思います。
  17. 国際協力学専攻に所属していますが、農業に特化して考えたことはあまりなかったのでとても勉強になりました。日本の農業の歴史を学ぶことは現在の途上国支援にもつながると思いますし、特に東南アジアでは日本的な農業がやはり相性が良いのではないかと思いました。個人的には必ずしも先進国のように発展することが望ましい、正解であるとは思えないので、農業に関してもその地域にあった方法や必要な支援をすることが大切だと再認しました。ありがとうございました。 (Google FORMを最初の2回は回答の編集をするのではなく、個別に送ってしまいましたが大丈夫でしたでしょうか。そのため、こちらでは溝口先生、中西先生の欄は空欄とさせていただきます。)
  18. 克服か選択かという議論が今日の講義で最も充実していたと思います。溝口先生もおっしゃったように、もしこの議論を農家の方々の間で行っていたら、おそらく効率性を重視して”選択”を選ぶと思いますが、私たちの様に学ぶ側の視点では、文化的な側面、精神的な側面を考慮に入れて、総合的に判断することが重要だと感じました。長時間でしたが、飽きさせることなく、農学を学ぶ上で根本にあるものを教えて下さり、大変勉強になりました。ありがとうございました。
  19. 講義自体は非常にざっくりとしたものだった。。 非常に面白かったのはやはり討論のところで、先生方がひとつのテーマで白熱した議論が展開されるのが興味深かった。様々な分野が交錯するのはよかった。 今度の討論は意見が二つに分かれるようなものをいくつか立てて、生徒も交えながらやっていくスタイルだともっと良くなると思う。 (通常講義と被るのは何とかしてほしいですが)
  20. 個人的に、選択と精神性や、土着の宗教感と農業の関わりについて考えられたことがとてもよかったです。また、合理性だけが正しいというわけではないということに、改めて気づかされました。私は学部時代他大学に在籍していて、そこでいくつか開発学の授業を受講していたのですが、その中でどうしてもその土地の文化や慣習を守りつつも、主に合理性重視の先進国からの技術導入をすることのバランスの難しさを感じてきましたが、それは農業面でも同じだと思いました。現在では効率重視、合理性重視の風潮が何事にも強いですが、それも実は一つのものの見方であるだけであって、それがすべて正しいわけではないことを頭の片隅に置いておくことが大事ではないかと思います。また、経済をとるか、精神性をとるかという議論はとても面白かったです。人はお金がないと精神だけでは生きていけないので、言葉で言うのは簡単ですが2つのバランスが大事なのだなと思いました。 また、これは日本の農業についてなのですが、企業が農業をやることは経済的な利益の観点からはあまりメリットはないのでしょうか。若い人出も、農家個人が持つ資金よりも、企業に農業を任せればいろいろとメリットがありそうな気もするのですが、経済的にはそこまで利益をあげられなさそうなので、そのあたりはどうなのかなと思います。
  21. 技術やデータに基づき、大学で研究を深堀りしていくことは無論重要ですが、現場や現地の文化、その背後にある人々の思いなども感じられるような感性の大切さを教えていただいたように感じました。ありがとうございました。
  22. 学問の世界で稲作を学んだことはありませんでしたが、東南アジアを中心に、多様な稲作形態があることがわかりました。そこには、経済的合理性に加え、制約条件および文化的背景を踏まえた地域住民の生存戦略が存在していて、おもしろかったです。
  23. 稲作について,あるべき姿は何か,いろいろな側面から考えられて面白かったです.場所によってももちろん違うし,経済性だけで考えきれない文化面の部分もあって難しいですが,この議論を頭に入れているかいないかで違うと思います.
  24. お疲れ様でした。今日一番印象的だった内容はいろいろな途上国の特別な稲栽法でした。久しぶりに連続授業を受けたので、疲れた気がします。最後の討論には分からない言葉時々出てしまいましたが、とっても面白かったと思います。

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Update by mizo (2020.6.10)