東京大学 大学院農学生命科学研究科 アグリコクーン講義「国際農業と文化」

国際農業と文化ゼミナール2022


このページは、受講生のレポートを共有することにより、講義を単に受けっぱなしにせず、自分の考えを主体的に表現し、自分とは異なる視点もあることに気づくことで、より深みのある講義にすることを目的に作成しています。

1日目2日目3日目2022トップページ

Q2-1.斉藤教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. 死んだ細胞の上に生きている形成層が存在し、それが木の命を支えていることにとても驚きました。また、二酸化炭素が増えたからといってそれが一概に木材形成に寄与するわけではないという事実を知ることができてよかったです。 "
  2. 日常的に馴染み深いはずの木材に対しての理解の乏しさを痛感した。長期的な視野での利用に関する支援、施策が必要になってくるように思う。 技術の継承の観点でも林業というものを絶やさないということがまず第一に必要であると思った。"
  3. 部屋建てる時鉄筋コンクリートを推薦される時代、木は材料として強いとこを知りました。一本の木でも、部位の違いにより、材料として違う性質を持っている。
  4. For the future sustainability of wood, the cutting and planting of old wood, the price approach and so on are necessary.
  5. Knowing the history of coexistence of wood and people, and continuing to think about how to use wood in modern times.
  6. The use of wood is always closely related to local traditions and culture. In the future of forestry should also maintain the demand for modernization and the fostering of traditional culture.
  7. 木材は、ほかの素材と比較して多くの強みを持っているという点。
  8. 日本では森林が占めている割合が高いが、木材の供給量が低いため木材生産の森林を作る必要がある。また、人工林を放置すれば自然林にならないため、森林管理が必要としていること。
  9. 環境を守るために、適切な森林伐採は必要なこと
  10. 特に日本において木が多方面に重要な意味を持っているということがわかった。林業が産業として成り立たなくなっていることや、化石燃料が普及してエネルギーの使用量も多くなった現在、エネルギーを木材で賄うことは現実的でないことがわかったが、それでも木材を使うことによって様々な環境問題へアプローチできる可能性がある、逆に木を使わないことで起こっている問題がたくさんあるということは無視できないと思った。
  11. 木材価格及び林業の低迷によって森林の適切な管理・利用が行われず森林の少子高齢化が進み、将来的な更なる森林の衰退や災害の増加などにつながるため、対策が必要であること。
  12. 木材の素材としての魅力を理解すると同時に、国内の林業をビジネスとして成り立たせることの難しさを実感した。
  13. 森林の役割は多岐にわたり、私たちの生活や環境を支えていることを改めて認識した。伐採と保全のバランスをとるため、森林の管理が重要であると思った。
  14. 木材資源の利用には、伐採が必要な森林と伐採しない森林を決める森林管理が重要であり、人工林は人が責任をもって管理する必要がある。
  15. 二酸化炭素量が増えても木材の量はあまり増加しないこと。
  16. 木材資源があるにもかかわらずそれを有用活用できない現状があるということ
  17. 木材は金属やプラスチックと異なり、年月を経るごとに文化財として価値を高めていくことができるという点
  18. 木材は優れた素材で、木材資源を持続的に活用していくことが重要である "
  19. 植物資源は木材だけではなく、草本植物も含んでいます。 日本に地震が多いので、木材が軽いし、防災効果があると思います。 でも、時間をたって、木材が劣化しやすいので、定期的な修繕、あるいはより抗酸化などの機能を持つ木材の開発が必要があります。"
  20. 木材を機能性素材として活用するのは重要であり、文化の伝承にも役立っている。
  21. 今の化学燃料やコンクリートなどが木材を代替し、森林をたくさん作ってもその使い道を見つからないと、結局ただただ樹木が成長し、稚樹の成長や炭素固定の目的に達成できないような気がします。その使い道を文化的サービスに注目し、経済的(または完全な実用主義?)ではない価値を見出すことが重要だと思いました。
  22. 森の更新が必要であること。ひたすら森増やしたり、森林伐採を減らしたりだけで森林資源が良い状態になるというわけではないです。
  23. 林業も農業と同様に(もしくはより深刻?)な後継者問題などの問題に直面していると思うので、日本の文化への影響が心配になった。
  24. 斉藤先生の木への熱意がとても伝わってきました、刺激を受けた。日本の木材利用を持続的なものにしていく必要があるということ。
  25. 木材の具体的な性質から深堀りするという視点が面白かった。
  26. 木材は宗教的なものにも利用されているので、ただ消費財として認識するだけでは、その本質的な理解ができないこともあり得るということを学んだ。
  27. 木材を機能性素材として活用するのは重要であり、文化の伝承にも役立っている。
  28. Wood is the ultimate functional material that has been used since ancient times, but its use in Japan is becoming unsustainable, and we need to rethink how we use it.
  29. 木材が鉄やコンクリートよりも物性がよく、物理的・化学的処理を施すことで燃えている状態でも鉄よりも物性を高く保つことができることは驚きました。森林は荒廃した状態にさせると、雨が降っても地表に吸収されにくく洪水を招いてしまうため、手入れや管理をすることで安定的な水を山から供給することが町の被害を抑えるうえで重要だと思いました。
  30. Wood resources are resource-saving, environment-friendly renewable resources with great potential for utilization, but at present, it is difficult to be directly utilized due to their complex structure. Although it is possible to transform substances in the laboratory, it is still a long way from practical application.
  31. Have a deeper understanding of the application history of wood
  32. 木材の可能性を認識し、世界の森林状況をきちんと把握しなければならない。
  33. 木材は弱い材料と思われがちだが、重さあたりで考えると十分丈夫な材料と言える。リグニンは草本にも含まれていて、これが加工する際に障壁となったりもする。森林は年を取るにつれて炭素固定能力が低くなってくるため、天然林以外の人工林はある程度の伐採が必要
  34.  基礎的な林学知識の中でも知らないことが多く重要であると思いました。
  35. 木は様々な利用価値があるから古くから多岐に利用されており、さらに自然環境や文化を守るためにも科学技術の適用の範囲をきちんと考えるべきだと思った。
  36. 文化財の維持が重要視されている中で給与の下降等の要因により伝統技能士の確保が難しくなっていること。
  37. The use of wood has a long history, but in modern society it still plays an important role due to its excellent properties
  38. 現代では木材以外の新しい材料が出てきているが、木材と人間の長い歴史をふまえ、現代の流れに合わせた木材のあり方を考えること。
  39. 二酸化炭素量が増えても木材の量はあまり増加しないということ。
  40. 木材の活用方法や資源利用の意義について学んだ。科学技術が進歩して木材においても様々な活用方法が開発されてきているが、それを活用できるシステムがきちんと作られていないと感じた。海外に木材活用で利益を得ることができているロールモデルはあるのか??
  41. 様々な場面で使われる木材を学び、木材の可能性を感じました。日本では軽視させる事もあり課題は多くありますが、木材は人の生活にとって必要不可欠であり、より積極的に問題解決に取り組むべきだと思いました。
  42. 木材は宗教的なものにも利用されているので、ただ消費財として認識するだけでは、その本質的な理解ができないこともあり得るということを学んだ。
  43. 竹の頑丈さ
  44. 森林の整備の必要性について

Q2-2.八木教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. オーストラリアにおいて海藻の養殖がカーボンシンクとして行われていることがとても面白いことだと思いました。また、未だに海藻がカーボンシンクとして認められていないという事実も初めて知ったので、この講義をきっかけにこの問題について考えていきたいと思います。
  2. 自分が日本に住んでおり、一次産業の現場に接する機会が少ないことからあまり感じたことがなかったが、やはり自然観には地域差が出るし、一概に何かを真似すれば良いというわけではないということを再認識した。
  3. 刺身の寄生虫は怖いと思いました。都会の環境も重要だと思いました。本当の環境保全は何か考い深いです。
  4. While the ideas of collectivism and individualism are reflected in fisheries, how can Japanese fisheries survive? I think that is what we need to consider further. And I read a paper about this issue (Some analyses show that: the balance between individualism and collectivism is decisively coordinated in socioecological contexts. The multifaceted resource strategy for maritime biodiversity that features family based occupational differentiation in a community is crucial for disaster recovery of small-scale fishers.)
  5. Diversity of marine ecosystems such as the number of species that make up the ecosystem.
  6. I thought that Japan has wide variety of seafood dishes compared to America or Europe is because of the culture differences, but it is also related to the biodiversity.
  7. 欧米的な感覚と日本の感覚が漁業者についても違っていて、それを考えないと問題が解決しないということ。必ずしも日本の人間と自然が一続きであるという発想の方が優れているというつもりはないが、その考え方でえアプローチすることで実際に保全できる自然が多くあるという観点から、その概念を説明するところから世界に広めていく努力は有用ではないかと考える。
  8. アジアやアフリカ、北欧など各国各地域で自然条件も歴史も異なり、それに合わせた農業形態が確立していることが多いため、ある成功例を真似して他の地域で取り入れ結果を出すのは簡単ではないということ。
  9. 国により、漁業者の権限、管理技術、市場と魚価の決定方法が異なるので、水産業は外国事例を真似することはできない。初めてアジアとヨーロッパの環境に対する考え方の違いを知りました。
  10. 国が漁業に対する管理の発想はそれぞれ違って、日本のように漁場の環境を保全とするのに対して、アメリカは資源となる魚を保全する。そのため、他国の事例ややり方をそのまま取り入れる訳にはいけないこと
  11. 日本で魚介類の消費が落ち込んでいることに驚いた
  12. ノルウェーはサーモン養殖において独自に市場を作り出し、輸出でうまくいっている
  13. Countries around the world have different attitudes toward aquaculture, and therefore the power of aquaculture practitioners.
  14. 魚のサイズや多様性の違いから、アジア・アフリカの漁業を北欧と同様にはできない。
  15. 海外との漁業管理の考え方の違いから、経済や社会の問題でも似たような議論に発展できることが新鮮で、様々な問題を解決する上で参考になると思った。
  16. 東洋と西洋の「自然観」の違いが、農林水産業政策にも影響しているのは興味深かった。
  17. 海外の漁業の映像と国内の漁業を並べて俯瞰的に見ることで「せり」などのすでに知っている文化を学術的に見直すことができた。
  18. 隣の芝は青く見えがちだが、日本と外国の単純比較は往々にして誤った結論に陥りやすいということを学んだ。条件や歴史的背景が異なるという点を、改めて留意しなければならない。
  19. 陸上と異なり海は世界中でつながっているため、環境・海洋資源に対する価値観の相違は管理上の障壁になり得るということ。
  20. まず、「需要」を増やさないことには色々始まらない。海外産業のいい所だけを見て、日本産業もこうするべきだ!と安直に考えてはいけない。
  21. 農業と同じく、後継者不足は漁業の労働力が減少している原因の一つである。アジアやアフリカは北欧に比べて、漁業の生産方式や取引の仕方や文化などの違いによって真似できないところもある。
  22. The degree of importance that fisheries occupy and their implications differ around the world. Differences in marine biodiversity and policies are also involved.
  23. 人口減少や高齢化による食料需要が減少する中で、イタリアや中国と比べると日本の水産物需要が減少してきており、天然漁獲量も減少してきている。また、肉類が水産物の消費量を上回っているため、日本の水産物離れに対する対策を考えることが重要だと思いました。
  24. The development process and models of fisheries vary from country to country. The development of fisheries is a concentration of the country's economic situation, history, and other factors, and it is necessary to improve the development of fisheries according to the actual situation, not to directly copy the successful models of others.
  25. The impact of collectivism and individualism on fisheries is a new idea for me, which is worth our further thinking
  26. 農業と同じく漁業でも欧米では個人主義、日本では集団主義であることが面白かった。この境界はどこにあるのだろうか?
  27. サーモンはずっと食べられているものだと思っていました。そして国ごとに水産のスタイルが違うのだから他国の成功例を称賛しても、自国に適用できるかは慎重に考えなければならない。 "
  28. 同じ魚だとしても、人気に区別があることに驚きました。 ノルウェーも日本のように水産業が先進し、魚の種類も多いです。 アジアと北欧の漁業がかなり違います。 欧米のやり方はもっと自由で、人権が守られるので、政府への抵抗感がそんなに強くないと思います。日本の場合では、特にコロナについて、政府のルールや周りの人の要請で、感染数が少ないで、それもいいと思います。"
  29. 欧米式の管理は、個人主義の発想が強く政府のルールはペナルティー付きで厳しい。日本式の管理は、集団主義の発想が強く、政府のルールはゆるい一方で暗黙のプレッシャーが厳しい。
  30. 植物プランクトンは60年周期で大発生するが、その原理は不明だということ
  31. 魚類を養殖するではなく、漁場の保全を大事にすることはやはり重要だと思いました。周りの環境がつながっているゆえに、漁場に限定せず、全体の環境を保全することが大事だと感じました。
  32. 日本の水産物需要の減少は大きな問題であり、その他の水産をめぐる問題にも寄与している。
  33. 市場や日常での考えと学問を通してみたときの考えが違うという点がよくわかりました。
  34. 日本では食料の市場が縮小していっているので、他国を模倣するだけではなく日本独自のモデルを掲げて新たな市場を開拓していくことが重要であると思った。
  35. 個人主義と集団主義の違いによって漁業も含めた様々な産業の体制に違いが生まれているように感じました。
  36. With a collectivist or individualist approach, national fisheries methods and management practices have been shaped in various ways, depending on the context of biodiversity and the size of the fishing industry.
  37. ノルウェーでは、環境的側面と経済的側面を両立させることに成功しているが、そうかといって、ノルウェーと日本では、環境や、生物多様性も異なるため、必ずしも日本がそのままノルウェーのやり方を真似することが正しいとは限らない。
  38. 植物プランクトンは60年周期で大発生するが、その原理は不明だということ。
  39. 世界と日本の漁業の現状について。漁業についてもその土地の特性、人間性、文化によって大きくやり方が変わると感じた。日本の漁業をより良くするためにはまだ時間がかかりそうな気がする。
  40. 自然との調和を重んじ、古くから同じ手法の日本の水産業と、極めて工業化・IT化に近い欧州の水産業、そして乱獲など利益のみを追求する国など世界の水産業への目線が異なっているように感じる。だからこそ、国際的な条約や枠組みも大切であると考えた。
  41. 隣の芝は青く見えがちだが、日本と外国の単純比較は往々にして誤った結論に陥りやすいということを学んだ。条件や歴史的背景が異なるという点を、改めて留意しなければならない。
  42. 漁業にも思想の違いが反映されること
  43. 価値観や文化の相違によって、漁業への向き合い方が異なること

Q2-3.松本教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. チベットにおけるヤクの呼び方が17種類もあることがとても面白いなと思いました。 "
  2. 資料効率が畜産によって異なるということは当たり前ではあるが意識したことはなかった。 一次産業全体としての飼料効率を考えていかなければならないように感じた。"
  3. 畜産物を必要とする質や量は国毎に違い、当地にあった育種と飼育方の検討が必要。
  4. In developing countries, it is sometimes better to avoid introducing a new breed of cattle just for the purpose of yield without thinking about the breeding environment or method.
  5. The breeding environment differs depending on the country or region, and the optimum method is adopted for each.
  6. 国によって育種の目的が異なること
  7. 家畜は文化にも大きく影響され、宗教なども関わってくるということだが、それよりも環境に大きく左右される部分が多いということがわかった。その土地の環境に適応するということや、人間の目的に応じて必要な資料が異なるということ、少しの違いで病気になってしまう事例が出ることなど、非常にデリケートで難しい、工業的なアプローチでは解決できないことであるということがわかった。
  8. 世界の各地において主に飼育される品種や問題となる伝染病などは異なり、また農家の生活スタイルや経済状況なども多様であるため、生産量が多く食味の優れた家畜がいたとしても導入には様々な障壁があり現地の伝統的な畜産が重要であること。
  9. 地域の地理条件の差異に合わせて、意図的に異なる種の牛を交配し、育種をすることができます。
  10. We should not blindly introduce new animal breeds to developing countries just for increasing production.
  11. 牛の分類について、日本の酪農で見るような種類しか知らなかったため酪農を絡めて体系化された説明を聞いて教養となりました。
  12. 牛の育て方は、それぞれの国の気候や土地の大きさ・利用方法などで、様々であるということを学んだ。濃厚飼料主体の日本と、放牧主体のイギリスと、フィードロット主体のアメリカと様々な形が存在しており、それぞれその土地の長い歴史の中で見つけられてきた「最適解」であることを学んだ。とはいえ、各国の長所を自国に生かすことができないか常に考えることは、変わらず重要である。
  13. 飼料の栄養成分が異なり、ウシ肥育と産乳の効率を向上するために飼料のバンランスを調整する必要がある。
  14. Each country and region has different rearing environments, and optimal methods are adopted for each, it is important to consider the introduction of livestock from multiple perspectives, including feed and climate.
  15. ベトナムの事情の話を聞いて、ホルスタインは乳産量が多くてもその分普通に飼っているだけでは栄養失調になってしまう。また、寒さに強いが暑さに弱い特徴があるため、ただ飼うというだけでなく牛の特徴をしっかり把握し、飼料を与える時も必要な栄養要求量を計算することが重要だと思いました。
  16. By controlling the structure of the diet (e.g. type of feed, the ratio of feed, etc.), the health of the animals can be improved, as well as the quality of meat and milk.
  17. Different regional environment is also one of the reasons for different food cultures
  18. 地域の気候や文化に合わせた育種が重要だということ
  19. 南スーダンの例のように、畜産は単なる肉の生産のみならず文化といったさまざまな側面に影響を及ぼすものだということ "
  20. 同じ重量を増やすために、家畜が違うと、いる飼料の重さも違うことがわかりました。それがもしかして牛肉と豚肉の値段の差の原因だと思います。でも、家畜の種類により、効率高い飼料(それぞれの動物の好みの飼料?)もあるかもしれません。例えば、鶏とアヒルにトウモロコシ、牛とヤギに草類。 同じ牛だとしても、用途が違うと、牛の体型と大きさも微妙に違うことが面白いと思います。"
  21. 家畜も植物と同じように品種改良によって人間の食を支えられるように変化してきた。
  22. ベトナムでは、牛乳を飲ませるために、ホルスタインを導入しても、気候が適していないため、在来種との交雑によって適した種を作り出していた。このように、生産力がある種と、現地の環境に適した種によって、安定した食糧生産をすることが大切。
  23. アジアやアフリカでの食肉生産は、経済発展・人口増加に合わせて食肉輸入量や生産量の増加を目指している。
  24. 国によって畜産のスタイルは異なっており、その国の社会や文化に強く影響されていること。
  25. 家畜の体重を1kg増やすのに必要なのはニワトリが最も少ないということ
  26. 家畜化も一種の遺伝子組み替えだと感じました。高温に耐性のある家畜をいかに育種するかは重要だと思いました。これからの時代(温暖化)ではますます必要性が高まると思いました。
  27. 日本と途上国とでは畜産に関する問題点が異なっている。
  28. 動物がかかっている病気や栄養素の欠如が肉から視認できるということが面白かったです。
  29. 牛を育てる方法として放牧などをしているイメージがあったが、実際は飼料の量を細かく調整したりと苦労が多いのだと思った。
  30. 国や地域による用途に応じて畜産動物の育ち方などを含めた体形が変化していること。
  31. 効率性のある肉や牛乳を得るために濃厚飼料ばかり与えてしまうと逆に代謝異常がおきるため、粗飼料とうまくバランスを取ることが重要 "
  32. 牛の反芻について説明があった。講義からは逸れるがイスラム教で豚がNGで牛がOKなのは反芻の有無があることを思い出した。 反芻が文化に影響を与えるのは面白いなと思った。"
  33. 発展途上国でも肉食文化が進む中、日本でもどのように肉を確保していくか議論を進めていくことが重要。個人的には人工肉など気になっている。
  34. Learned about the various breeds and origins of cattle, the characteristics of their breeding and an overview of the current world beef market.
  35. 畜産は、国ごとにその扱いや価値が異なること。文化が現れる。
  36. 家畜の体重を1kg増やすのに必要なのはニワトリが最も少ないということ。
  37. 世界の牛の状況について。自分のイメージと違う牛が多くいたように感じた。家畜についても結局はその地域の気候や文化次第でどのように育てられるか決まると感じた。
  38. 畜産業は人との関わりが深く、様々な国で多様な関わり方があることが学べて大変興味深かったです。
  39. 肉の難しさ、人類が家畜として形を変えさせたこと
  40. 牛の育て方は、それぞれの国の気候や土地の大きさ・利用方法などで、様々であるということを学んだ。濃厚飼料主体の日本と、放牧主体のイギリスと、フィードロット主体のアメリカと様々な形が存在しており、それぞれその土地の長い歴史の中で見つけられてきた「最適解」であることを学んだ。とはいえ、各国の長所を自国に生かすことができないか常に考えることは、変わらず重要である。
  41. 南スーダンの例のように、文化が違えば家畜の持つ価値も異なってくるということ。
  42. 国によっての畜産スタイルがちがうこと。
  43. 国、また時期によって肉の需要が異なり、それらを加味して自給を目指す必要があること

Q2-4.総合討論「農業と資源」で取り上げてほしいテーマを書いてください。

    "
  1. ・カーボンシンクとしての海藻が現在の日本において政策としてどのような扱いをされているのか? ・樹木の内部は死んだ細胞がほとんどということですが、根の細胞についてもそのような特徴があるのか? "
  2. 八木先生の授業でのトピックで追加は大丈夫です。
  3. 畜産業に置ける抗生物質の濫用について
  4. How the collectivism and individualism are reflected in fisheries of Japan?
  5. How is the earthquake resistance of wooden buildings? Whether to choose a wooden building as a residence.
  6. 八木先生のトピックでいいです
  7. 八木先生にご提示いただいたテーマ
  8. 木材は建築材料としてデメリットがあるような気がします。例えば、物件を探す時に木造の防音効果が良くないので、できるだけ木造の部屋を避けたいです。そのような状況を改善できないのか。
  9. 現在の技術は防火の木材を製造することができますが、木材のもう一つの大きな欠点、遮音性の低いに対して、物理的・化学的処理によって改善できるのでしょうか。
  10. Evaluation of the possibility of environmental destruction by overbreeding animals.
  11. 人的資源の増加に必要なこと
  12. 林業にしても漁業にしても畜産業にしても、品質をおとして大量生産のほうに走ると、大規模企業に軍配が上がると思われる。(資金調達の点で強みがあるので、小規模農家よりも大量生産に向いている。)日本の田舎(私の出身地の三重なども含めて)では林業や漁業・畜産業で生計を立てている人がかなり存在しているため(自身の友人の家族や友達の多くもこれらに従事している)、これらの産業の大規模化には強く反発しているが、おそらく都会出身の「合理的な人」からすると、これらの産業を大規模化することで、商品の価格が低下するのであれば、それらに魅力を感じる人らも多いように思われる。つまり「農学」のかたちひとつとってみても、田舎出身者と都会出身者とでは見方が異なっており、この分断はますます加速していくように思われる。これらの点に関して、東大が東京にある一方で「農学」の多くのフィールドが田舎に存在しているという点とも関連付けながら、議論する余地はあるように思う。
  13. 水産物の需要を上げるには、どのような解決法が必要でしょうか。
  14. 木で家を建てるのは、遮音性が低く、湿気に弱いので資源の無駄遣いだと思いますが、鉄の家は地震で倒壊すると多くの死傷者を出す可能性があるのです。だから、将来、カーボンファイバーに似た、強くて軽い素材で作られた家ができるのでしょうか.
  15. 八木先生の議題がいいです。
  16. Is it really possible for us to make biomass energy instead of fossil energy? such as converting cellulose into glucose and changing it into ethanol.
  17. History of livestock utilization and the difference between Japan and foreign cultures
  18. 日本の人工林は人工林としての管理を続けていくべきか、自然林への誘導を行うべきか
  19. 欧米の個人主義と日本の集団主義について "
  20. 不人気魚が不人気になるのはなぜですか?マグロのような人気魚の栄養価値が不人気魚より高いていうことですか? アジアやアフリカと北欧の漁業について、差異がかなり多いことが分かりました。日本はアジアだけど、漁業が他のアジアの途上国より先進し、漁業にいろんな精密機材も使っています。日本の場合では、どちらの特徴に近いでしょうか?漁業の発展は国の文化と技術どちらが主導されていますか?"
  21. 人工林は適切に利用した方がいいと考えたときにどのような出口戦略が考えられるか伺いたいです。
  22. そのままで良いです。
  23. 集団主義と個人主義の議論はいろいろな問題にあてはまるのでとても興味深く思いました。
  24. 近年、昆虫食が注目されているが、これを普及させるにはどうすれば良いか
  25. 八木先生のテーマで大丈夫です。
  26. 個人主義と集団主義について
  27. 動物系資源に関して文化の差をどのように埋めていくのか
  28. 最近、先進国で「ヴィーガン」などの食生活の動きがある。これから途上国に家畜生産や漁業にどんな影響があるか
  29. What is the challenge of managing these species for different fish species, especially endangered ones?
  30. 環境的側面と経済的側面の両立のために、多くの農業で機械化を日本で取り入れることについて
  31. 近年、昆虫食が注目されているが、これを普及させるにはどうすれば良いか。
  32. 一般の人々が農業に興味を持つために我々ができる事は何か。(私たちは農学が好きで専攻してますが、一般的には興味のない人が多いことが悲しいので)
  33. 林業にしても漁業にしても畜産業にしても、品質をおとして大量生産のほうに走ると、大規模企業に軍配が上がると思われる。(資金調達の点で強みがあるので、小規模農家よりも大量生産に向いている。)日本の田舎(私の出身地の三重なども含めて)では林業や漁業・畜産業で生計を立てている人がかなり存在しているため(自身の友人の家族や友達の多くもこれらに従事している)、これらの産業の大規模化には強く反発しているが、おそらく都会出身の「合理的な人」からすると、これらの産業を大規模化することで、商品の価格が低下するのであれば、それらに魅力を感じる人らも多いように思われる。つまり「農学」のかたちひとつとってみても、田舎出身者と都会出身者とでは見方が異なっており、この分断はますます加速していくように思われる。これらの点に関して、東大が東京にある一方で「農学」の多くのフィールドが田舎に存在しているという点とも関連付けながら、議論する余地はあるように思う。
  34. 世界から見た日本の農林水産業の評価
  35. 八木先生の提案に賛同します。
  36. 資源の過剰利用か適切な利用かの評価について

Q2-5.2日目の講義の感想を書いてください。

  1. バリエティーに富んだ講義で、聴いていたとても楽しかったです。また質疑応答である問いを土台に議論が積み上がっていく様が見ていてとても面白かったです。
  2. まず畜産と漁業の話に関しては普段口にするものに対しての逼迫した現状を感じた。知人で牡蠣漁とアーティストを兼業している人がいるが、やはり次代の担い手不足を嘆いていた。これはディスカッションの場で起こった素材か資源かという問いに似ていると思う。あくまで第一次産業全体として適切な資源利用のためにトップダウンな決定は必要であると感じるが、木の温もりを感じると落ち着くように文化として固有のものはなるべくそのままの形で残していきたいように思う。ただ、そうするとスーダンの牛の話は解決が難しいように感じた。
  3. 農業や経済面から考えても、文化を守る事が重要だと思いました。
  4. I think the three teachers' discussion today was very profound, not only about knowledge itself, but also about the impact of changing people's ideas on the use of wood materials, the development of fisheries and the introduction of animal husbandry.
  5. It was very helpful to be able to systematically learn about the use of resources in Japan and around the world from multiple perspectives: forestry, fishing, and livestock.
  6. Learned many things in a simple way. The lectures are very interesting.
  7. 林業・漁業・畜産業と全く異なる分野の先生方の授業を連続して受ける機会は貴重であり、比較しながら受講できたのでより楽しむことができた。それぞれの産業で抱える課題もアプローチの方法もそれらに対する考え方も全く異なり、1日目の作物生産も含め農業と言えどひとくくりにして考えることはできないことに改めて気が付いた。八木先生の講義では、農業ではオランダモデルがよく理想であるとして取り上げられるという話があったが、確かに学部のころから何かと農業先進国としてオランダの例が取り上げられることが多く、見習うことも多いが日本で再現するのは難しいという話に落ち着いていたことを思い出した。作物栽培であればオランダの土地を買ってオランダ式で大量生産システムを利用している日本企業もあったが、漁業でノルウェー式を模倣しようとしても海を借りたり移動させたりは不可能であるためより理想モデルの模倣における制約が厳しいのだろうと感じた。
  8. 林業、漁業、畜産業が地域と国ごとに異なる原因を文化や環境などの要素から分析することが面白いです。その中東アジアと欧米の農業管理の違いを社会的な視点から考え、集団主義と個人主義の差異で分析することは興味深いです。
  9. Today I have learned a lot of new knowledge in forestry, fishery and animal husbandry. I think even different industries have some central ideas, such as consideration of environmental friendliness, local climate, environment and cultural traditions.
  10. 専門外の分野なので議題の理解が難しかったのですが、先生方の意見を聞くうちに理解ができ、自分の意見も持つことができました。ありがとうございました。
  11. 自身の研究対象がもっぱら農業であったためあまり意識することはなかったが、農業以外の林業や水産業・畜産業などの分野においても、企業参入が徐々に始まりつつあって、これらについてどのように考えるかは、論者によって(人によって)様々であることを学んだ。私個人としては、前述のように企業参入に否定的だが、だとすると、これらの産業での人手不足や後継者不足にどのように対処するのか改めて積極的に考えなければならないことを痛感した。時間は極めて残されていないので、早急に我々世代が答えを出していかなければならないと思う。
  12. 各国における植物または動物資源の利用について、農業以外の分野からたくさんのストーリーを学ぶでき、大変面白かったです。
  13. 私は学部から植物について勉強をしています。今日の林業だけでなく、漁業や動物飼育の知識もたくさん勉強しました、とても面白いですが、動物実験は法規制と道徳的倫理が多すぎると思いますので、まだ植物実験よりが便利だと思います。
  14. 討論会で、斎藤先生の木材を素材として使用するか、それとも原料として使用するかの議論がとても興味深く思いました。八木先生の仰っていた「原料は交換が効きやすいものの使い道」、「素材は家屋の柱など交換が効かないもの使い方」それぞれの使い道があるため、素材としての価値は交換できないものにすることで価値が生まれる、ということと林業の背景から素材の利用を少なくしつつ、原料として使用する量を増やした方が現実的な使い道だと感じました。
  15. Science is from life and back to life which is really interesting, the development of fisheries and feeding animals requires experimentation and experience. As for biomass energy, there is such a huge potential to make full use of it, such as using as decoration materials or the conversion of cellulose and lignin.
  16. The use and protection of wood should be considered in the long run. The example given by Mr. BAM is very interesting and impressive
  17. いろんな農業と文化の話を聞きました。動物や植物、水産養殖業や家畜養殖業などの視点から、国の文化と対応している農業のやり方について勉強になりました。
  18. 国際農業を見ることで、文化によって生じる考え方や農業のやり方の違いが明白にみれて、面白かったです。
  19. 様々な分野の農学を基礎から学べてよかったです。
  20. 個人主義と集団主義の討論の時、日本で生活していることにより日本式の考え方にはまっていて個人主義の長所を列記できない自分がいることに気付いた。様々な視野で考えることによって物事の様々な側面が見えてくると思うので、先生方のようなグローバルな視点で物事を考えられるよう努力しようと思った。
  21. 素材としてみるか原料としてみるかの議論が面白かったです。
  22. As society develops and humans should want to be closer to nature, using wood is undoubtedly understandable in everyday life. But I think this part of the use is replaceable, but for some aspects, wood is irreplaceable. But I believe it is possible to optimise and select tree species, looking for species that can increase and produce high yields in a short period of planting.
  23. 人間の生活に欠かせない重要な資源を生産する、林業、水産、畜産に関して文化や歴史、国民性などの観点から考えることができた。特にも、個人主義と集団主義の観点から水産のあり方を考えたのは興味深かった。
  24. 未利用魚種の利用に関して、日本は集団主義な分定着までのハードルが高いけれど、そのハードルを越えられたときの潜在需要は個人主義の場合より大きいため可能性があると感じた。
  25. 最後の総合討論がいろんな先生の意見を聞けて勉強になった
  26. 林業、水産、畜産の3つの分野にまたがったディスカッションを経験できてとても勉強になった。分野をまたがって物事を考えることの大切さがわかった。
  27. 八木先生のリンゴの関係性価値の話や、イギリスの食事がまずい理由が非常に興味深かったです。このような興味深い内容をもっと聞きたいと感じました。
  28. 自分と関わりがない分野が多かったがとても勉強になった。漁業、林業、畜産も含めて農業はやはりその文化に根付いたものであり、それぞれの文化特性に応じて対応していかなければいけないと感じた。
  29. どの授業も興味深く聞かせていただきました。特に斎藤先生の授業が面白かったです。近年のサステナビリティの需要を踏まえて、環境的懸念のあるマテリアルの代替材料として木材を利用できるよう研究していきたいと思います。
  30. 斎藤先生が提案した「原料としての木材か、素材としての木材か」という議論はとてもおもしろかった。 "
  31. 討論では、これからの日本の木材をエネルギーやマテリアルとして扱うか、素材として扱うかというものがあったが、学生からはエネルギーとして扱うほうが良いという意見として多いように感じた。 しかし、一度そのエネルギーとして使う方向に振り切ってしまうと、素材として使う方に戻れなくなる可能性があるという指摘があり、自分は文化を守るという意味で素材として扱うことのほうが良いと思ったが、別の視点の意見も知ることができた。"
  32. どの講義もとても面白かったです。特に八木先生のノルウェーの水産は他の分野にも当てはまることだと思いました。他国の成功例を自国にできると最初からいわないように気をつけたいです。
  33. 根拠に基づいた行動の際は個人主義的に、根拠のない場合は皆で考えて1つの結論を導き出す集団主義的に行動することが、素早く結果を出すためには良いと感じた。
  34. 自身の研究対象がもっぱら農業であったためあまり意識することはなかったが、農業以外の林業や水産業・畜産業などの分野においても、企業参入が徐々に始まりつつあって、これらについてどのように考えるかは、論者によって(人によって)様々であることを学んだ。私個人としては、前述のように企業参入に否定的だが、だとすると、これらの産業での人手不足や後継者不足にどのように対処するのか改めて積極的に考えなければならないことを痛感した。時間は極めて残されていないので、早急に我々世代が答えを出していかなければならないと思う。
  35. 作物以外の林業や畜産業・水産業についての課題感を知ることができた。
  36. 学生の意見ももちろん興味深いが、先生方の間の討論は新たな視点や意外な事実を知ることのできる機会となり、非常に勉強になった。
  37. なぜ木の家を若者は選ばないのか、という問いのひとつの答えは、日本社会における働き方や家の持ち方の変化が関係していると思った。転勤が前提となる職業の増加(全国に支店を持つ企業の増加)や、低コストな暮らしを望む傾向などによって、若者たちは単純に持ち家ではなく賃貸住宅を選ぶようになってきたのではないだろうか。
  38. 農業だけでなく、林業水産業についても世界的な規模で知ることができた。なかなかこういった話をきく機会は少ないので、興味深かった。
  39. 全体的に、「日本がこれから農林水産をどうしていく必要があるか」を考えさせられる内容だった。これまではそこらへんにある情報をかいつまみ、勝手な解釈をしていた。もう少し自分ごとに考えていきたい。
  40. 今回は「資源」という観点から、木や森、水産物、家畜動物について考えたが、それぞれに現代だからこその厳しい課題がたくさんあることがわかった。色々な解像度での問題の見方があるが、何を目標にするか(アニマルウェルフェアなのか、市場における需要なのか、など)によって最善の手段が変わるのではないかと感じた。八木先生の課題に関する討論でも、個人主義と集団主義という軸でそれぞれについて考えるのは難しかったが、受益者が誰になるか、というポイントでも向いている場面は異なりそうだと思った。
  41. 日本の漁業・農業・畜産業に関しては、お話を伺うことがあり、ある程度知っていましたが、世界と比較すると、品種から価値観まで非常な多様性があることに気づくことが出来、より客観的に日本の現状を見ることが出来るようになれたように思います。



1日目2日目3日目2022トップページ


ホームページへ戻る( みぞらぼ, 農学国際専攻, 農学生命科学研究科, 東京大学

amizo[at]mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
Update by mizo (2021.6.9)