東京大学 大学院農学生命科学研究科 アグリコクーン講義「国際農業と文化」

国際農業と文化ゼミナール2023


このページは、受講生のレポートを共有することにより、講義を単に受けっぱなしにせず、自分の考えを主体的に表現し、自分とは異なる視点もあることに気づくことで、より深みのある講義にすることを目的に作成しています。

1日目2日目3日目2023トップページ

Q1-1 溝口先生のイントロ講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. Both developing and developed countries are in a bottleneck of a technology based agriculture management and development system. The promotion in which specific field should be taken good consideration for the solutions to real happening issues.
  2. 高い日本の技術力を活かしてどのように貢献可能か、その際に現地のカウンターパートとどのようにコミュニケーションを取るかが大事だと感じた
  3. What will happenin the following days.
  4. 文化を軽視しないこと。
  5. 農学系を専攻しているが、農業の現実を知らないため、日本・世界の農業の現状を知ることが大事だと思った。
  6. 日本の技術力と現地に対する理解の双方を行う必要があり、文化や慣習の違いも考慮していく必要があると思った。
  7. 地域ごとの文化の違いを理解したうえで考えることが必要。
  8. 農学部でありながら、日本の農業について正直あまり知らないことは自分としても勉強不足だなと思っていました。この授業では、様々な専門分野から多角的に学ぶことができると思うので、しっかり学んでいきたいと思います。
  9. 世界の稲作が抱える問題を日本と同じように考えてはいけない。日本の農業技術は優れているが、それぞれの地域で文化が異なり、利用可能な機材も限られる。そのため、これらを考慮した上で解決策を考える必要がある。
  10. 農業の役割は、農作物生産、農村形成などさまざま。それを踏まえて、日本の進んだ農業技術を知り、世界の農業を知ることが大切。
  11. The connection between culture and agriculture is rather deep. The understanding toward culture is necessary for the development and improvement of agriculture.
  12. この授業は、私が発展途上国の農業がどのような社会的・生態的制約の下にあるかを理解するのに役立つでしょう。また、農業生産に関して追求すべき研究課題を見出すこともできます。
  13. 海外での研究活動では現地の人とのコネクションが意外と重要になるということ。
  14. 講座のスケジュールや講座の目的について知りました。
  15. Japan's agricultural technology is very advanced.
  16. 現地の友人を作っておくことで何年後かにそのつながりが役に立つことがある
  17. 地元の農業を発展させるためには、地元の理解が最も重要です。地域の状況を把握し、その場に応じた適切な対策を講じることで、地元の農業発展をより良い方向に進めることができます。
  18. 海外で研究する際には、現場のニーズは何か、現地の生活・週刊・文化などを正しく理解すること。学部生時代に大学のプログラムで岩手県へ訪れたことがあったが、自身にとって当たり前と思われることを押し付けるのではなく、相手のことを理解した上でコミュニケーションをとったり、提案したりすることが重要である、と実感した経験がある。
  19. 文化と文明の違いを明確に理解しておくこと。
  20. 日本の農業の現状や技術を知った上で発展途上国を含む世界の農業について学び、課題や農業戦略を考えることが重要だと思いました。更に、発展途上国に国際協力するにあたって現地の文化を踏まえて日本に何ができるのか考える必要があると思いました。
  21. 日本の農業技術の高さ、農業基盤整備の重要性
  22. 日本の農業技術の高さ
  23. 農業と文化は切り離すことはできない。
  24. 出席は原則対面であること
  25. 日本だけで自給できるわけではない。世界(特に東南アジアなど)を支えることが日本を支えることにつながる
  26. 灌漑を行う地域の共同体について、水は共同財であり共同体全体で管理しなければいけないので結束を高めるために祭りを行う文化が根付いている。
  27. The difference between civilization and culture "
  28. この授業は、私が発展途上国の農業がどのような社会的・生態的制約の下にあるかを理解するのに役立つでしょう。 また、農業生産に関して追求すべき研究課題を見出すこともできます。"
  29. 地元の農業を発展させるためには、地元の理解が最も重要です。地域の状況を把握し、その場に応じた適切な対策を講じることで、地元の農業発展をより良い方向に進めることができます
  30. 国際的に農業を発展させる上で、各地の文化の違いを頭に入れておくことが必要だと感じた。 "
  31. I understood the schecule for next 3 days. And the meaning of this semister. I need to study Japanese hard!!"
  32. 私はこれらの3日間の講義の主要なテーマとスケジュールを理解しています。
  33. The development of Japanese agricultural culture and the efforts to try to connect with the international community, the development of agricultural technology is impressive but there still seem to be many problems to be solved.
  34. The water resources that can be directly used by human beings is very limited and the pressure of water resources for us is strict, which compel us to think out the efficient to use water on earth.

Q1-2 中西先生の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. 遺伝子組み換え食品に関して正しい知見をもった上で、判断することが大切だと思った。
  2. 育種技術はまだまだ未完成であるが、ゲノム編集の進歩によってより短期間かつ恣意的に、求める品質の品種を開発することが可能になる。そのこと自体は、我々の生活にプラスをもたらすだろう。
  3. 遺伝子組み換えとゲノム編集と育種と、ホットな話題であると思いますが、具体的な事例とともに学ぶことができました。先生もおっしゃっていたように、それを危険かどうかを考える上では、まずは正しい情報を持った上での判断が必要になります。その正しい情報をしっかりと学んでいきたいと思います。
  4. 日本ではコメ需要が低下しているため、高付加価値化のためブランド米の育種が盛んで、実際よく目にするようになった。しかし近年、ブランド米間での競争激化により価格低下が起きていると知り、さらに新たな対策が必要であると感じた。
  5. 遺伝子組み換えやゲノム編集により作出された作物は科学的に安全だと言われているが、消費者には受け入れられにくい。この差を埋めるためには専門家がしっかりとした説明をする必要がある。また、消費者もどちらの意見も加味した上で判断するべき。
  6. 世界の稲作を知る前に日本の稲作を知ることが大事。日本の稲作は進んでいる。海外の農業を効率化するためにただ安易に機械化すれば良いという話ではない。育種は時間がかかる。ゲノム編集技術が進み、さまざまな機能を持ったイネを作りやすくなった。しかし、消費者と開発者の間の溝を埋めることも必要。
  7. The construction of low Cd-accumulating rice with genetic edition is helpful in many asian countries.
  8. 人間の食物摂取におけるカドミウム元素の約40%は米からの摂取によるものです。また、 遺伝子編集は農業や食品生産において大きな潜在能力を持っています。作物の遺伝子を編集することで、病害虫に対する抵抗性や耐性、収量の向上などの有益な特性を持たせることができます。これにより、作物の生産性と耐性を高め、食料の安全性や農民の生活環境を改善することができます。
  9. 遺伝子編集などの高度技術を進めていく上で、世間と技術者の認識の乖離や誤解を無くしたり、そこについて討論することが重要であると思った。
  10. イネは興味深い方法で分類され、栽培されています。 ハイブリダイゼーションや遺伝子編集による方法は、カドミウムの低減に重要な役割を果たしています。
  11. By continuously repeating breeding, the content of cadmium can be reduced without changing yield and other conditions.
  12. あきたこまちとカドミウムを吸収しないイネの交配を繰り返すことでほとんどあきたこまちの遺伝子をもち、かつ低カドミウムの品種ができる
  13. Cdの摂取において、なんと約40%が米からの摂取によることが分かりました。Cdを吸収しない米の開発は非常に重要です。
  14. 育種とは形質の改変によって新しい品種を作ることで、コメの育種では食味の改善だけでなく、カドミウムを吸収しないようにするなど、健康被害を出さないようなことも実施されいていることを理解した。
  15. 遺伝子組み換えとゲノム編集の違いを明確に理解しておくこと。
  16. 育種技術の進展。これまでは、偶然見つけたいい形質をもつ個体を選んで交配する選抜育種の考えが基本であったが、今は遺伝子組み換えで一瞬で目的の形質をもつ個体ができてしまうという話を聞き、技術の進歩の真っただ中にいることを感じた。それと同時に、その技術をどう使うのかという、トランスサイエンスの問題が重要視されるべき時代だと思った。
  17. 様々な方法の育種によって高機能な種を得られることが分かりました。特に、イオンビーム照射によってカドミウムを吸収しないイネを栽培する研究が興味深かったです。遺伝子組み換えを用いず容易にカドミウムを吸収しない形質を付与できるのは画期的だと思いました。
  18. カドミウム含有量を減らす品種改良
  19. 海外の稲作は日本の昔の稲作のようなものである場合がある。この違いを認識した上で、どうするかを考えていくことが重要(技術支援、開発など)。日本で上手く行ったことをそのまま適用しようとしても難しい場合がある。
  20. ゲノム編集、遺伝子組み換えはじめ、社会にどのように使われているのか常に追い続けること。
  21. 田んぼアートを初めて知り、クオリティの高さに驚いた。こういった取り組みがお米づくりへの関心を高めている。
  22. 従来の育種で開発したコシヒカリは無限に遺伝子のパターンを取る中で偶然生まれたもので、再現性がないものだったこと。
  23. Development of new agricultural products based on gene editing technology "
  24. 人間の食物摂取におけるカドミウム元素の約40%は米からの摂取によるものです。 遺伝子編集は、生物の遺伝子を目的の変更や調整を行う現代の生物技術であり、重要な意義を持っています。遺伝子編集は農業や食品生産において大きな潜在能力を持っています。作物の遺伝子を編集することで、病害虫に対する抵抗性や耐性、収量の向上などの有益な特性を持たせることができます。これにより、作物の生産性と耐性を高め、食料の安全性や農民の生活環境を改善することができます。" "
  25. Cdの摂取において、なんと約40%が米からの摂取によることが分かりました。Cdを吸収しない米の開発は非常に重要です"
  26. 科学技術によりカドミウム吸収をかなり抑えることができるイネを開発することができた。
  27. I studied how the plant grow well.Not only one country,but also other countries in the world.And sensei showed the connection with different countries' plants. It makes me understand clearly.
  28. 日本のハイブリッド稲について理解することは興味深いです。また、日本には多様性のある稲作があり、日本の米産業の繁栄を反映しています。さらに、遺伝子組み換えやハイブリッド稲は、米のカドミウム濃度の低減に重要な役割を果たしています。
  29. Development of new agricultural products based on gene editing technology
  30. The shortage of food has forced us to develop high technology, such as gene editing, to increase the yield of crops.

Q1-3 溝口先生の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. Agriculture is the largest consumer of freshwater globally. Efficient irrigation techniques, such as drip irrigation and precision irrigation, can significantly reduce water wastage in agriculture. By promoting responsible population growth, implementing efficient agricultural practices, and adopting integrated water resource management strategies, it is possible to meet the increasing demands for food and water while minimizing environmental impacts and ensuring long-term sustainability. "
  2. With paddy field irrigation in humid regions, agricultural water has the nature of a public asset, besides that of an asset for producing agricultural products. It also plays a wide range of roles connected with environmental protection, traditional culture, local society, and so on. To ensure the materialization of healthy water cycles, it is important that we appropriately evaluate these multi-functional roles inherent in agricultural water."
  3. 灌漑農業と一口に言っても、乾燥地域と湿潤地域では実施方法や懸念点が全く異なり、もっと言えば国や地域単位でも文化的側面で違いが見られる。そのことを理解しておくことが大切。
  4. 水管理が、人類の農村社会を形づくった。農村での生活の中には、社会の中で生きる人類の最も合理的な共同生活の姿が表れている。
  5. 水が利用できるようにハード・ソフト面を整備することが、縄文、弥生時代などの過去から現在にかけて、常に重要であったことが理解できた。
  6. 灌漑の種類の多さ。各地域で工夫を凝らし、長い年月をかけて耕作の技術を築いてきたことが分かった。特に日本の用水路が地球10周分と聞き驚いた。林業は林道がなくて効率が悪いことがいつも問題に挙がることと比較して、日本人の農業に対する意識の高さと歴史の深さを実感した。
  7. 乾燥地域での土壌塩類の集積や地下帯水層の枯渇の拡大という問題、湿潤地域でのシステム管理をめぐる課題を深刻に捉えて、節水や水の再利用、PIMなどその土地にあった解決策を通して多様なかんがいを持続可能的に利用する必要があるということが重要であると思った。
  8. 水について詳しく勉強することができた。今までは当たり前だと思っていた事柄でも、解決しなければならない問題が潜んでいたりして、水に対する考え方を改めようと思った。
  9. 降水量に恵まれた地域でも適切な水管理が必要であり、稲作のため灌漑水の多いアジアでは参加型水管理が注目されていることを知った。日本では土地改良区があり、他のアジア諸国にも同様の組織があるようだ。また、こうした農業用水管理のための共同体が「祭り」を生んだと知り、文化と農業の深い関わりを感じた。
  10. 申請主義、事業への同意と参加、補助金などについて制度として整備されている、土地改良事業の仕組みが重要だと感じた。また、世界にはいろいろな灌漑のやり方があるが、なかなか問題も多く難しいということを学んだ。
  11. Agricultural water use not only helps crop production, but also has a positive impact on economy, environmental protection, traditional culture, regional society, etc
  12. 水資源が限られている地域があり、水を巡る紛争が起こっているなど問題があること "
  13. 農業基盤整備の重要性 PIM"
  14. 農業の水管理を行うにあたってそれぞれの地域に合った方法で灌漑を行うことが重要だと思いました。乾燥地域だけでなく、湿潤地域でも必要だということをはじめて知りました。
  15. 灌漑設備というものを農作業のために必要なものであると認識していて、そのことは間違ってはいないですが、それ以外にも生態系の保全機能があったり、社会的な面での機能があったりと、農業の多面的機能に寄与するものでもある、ということがよく分かりました。そういった水利施設というのは人間の知恵と努力の結果であると思うので、その歴史をしっかり知るとともに、今後のあり方も含めて考えていかなければならないなと感じました。
  16. 農業をただの産業として経済的に捉えてしまうと、農業の持つ隠れた機能(多面的機能)が正しく評価されない恐れがある。
  17. 例えば北米のオガララ帯水層のエリアでは、水が枯渇しつつあり100年後には農業は続けられていないのではという溝口先生の見立て。これはもうどうしようもない状況に見えてしまうが、だからといって思考をストップするのではなく、その中で試行錯誤をする必要があるという姿勢。
  18. 灌漑設備が整備されている場所には多くの人の努力と歴史があると感じた。
  19. かんがいが多様であること。水に関係する全ての人々が世界のかんがいの多様性について理解を深めることが重要である。
  20. 非効率な農業を行なっていたとしても、その地域に根付いている文化なので尊重するべきなのか議論の余地がある。
  21. Irrigation is not only crucial for food production but also has significant and far-reaching impacts on the surrounding water environment, ecosystems, and cultural traditions.
  22. 農業用水は、地元の農業発展にだけでなく、文化や経済などの多くの面においても大きな貢献をするものです
  23. 地域によって様々な特徴、課題があり、それぞれに対し利用、克服のために多様な手法が採られている。
  24. I learnd about the development of agriculture and irrigation technology in Japan. And on the slides and sensei's introduction, I Knew the diversity of irrigation around the world.It's a new aspect that I haven't heard about. "
  25. 水は農産物の栽培に不可欠な要素であり、良好な灌漑システムの確立は高品質な作物の生産につながります。政府は灌漑システムの改善に力を入れており、効率的な水の供給と適切な水管理を実現するための取り組みを行っています。 水は農産物にとって重要な資源だけでなく、現地の生態系、地域経済、文化の発展においても重要な役割を果たしています。"
  26. 農業を、農作物を作って売るという産業的な側面のみで見るのではなくて、農業が持つ、命を育てる、自然の中で働くといった側面を考えることも重要。数字に表れない部分でも農業が人帯との生活に与える影響は大きいと感じた。
  27. The importance of canal irrigation, and the use of this method in Japan is surprisingly high
  28. The shortage of land and water resources makes people to think that how to improve the utilization rate of land and water resources according to local conditions.

Q1-4

  1. Rice cultivation, is a significant agricultural activity in many regions worldwide, particularly prominent in Asian countries. Rice is a staple food for many people in Asia and is cultivated in paddy fields using methods like direct seeding or transplanting seedlings. Sustainable water management, efficient irrigation techniques, soil conservation, and pest control are crucial for rice farming. Technological advancements play a role in improving productivity and sustainability. Rice cultivation is essential for food security and plays a vital role in the economies of many countries.
  2. Rice production is supported by culture, there are some difference between developed countries and undeveloped countries,and i also understand the rice cultivation in poor conditions.
  3. 日本の稲作技術はたしかに優れているが、途上国にそれをそのまま適応できるというわけではない。途上国で醸成されてきた技術や文化に対するリスペクトをもって、そのうえでどうするべきかを考えるべきである。
  4. アジア諸国には一風変わった農業が多くあり、それは一見、優越的感覚を持った日本人視点から見ると劣っているように感じられるが、彼らの農業のスタイルは彼らの農業の歴史の中で合理性を持って育ってきた歴史であり、それらを尊重することは、国際協力的な観点からも重要である。
  5. ODAなどの国際協力プロジェクトの事例から、海外・途上国で技術支援をする際は、先進国で普及していることや当たり前に実施されていることをトップダウン的に展開してもうまくいかず、現地の状況や農家自身がどのようなことを考えているか、という文化面を考慮しないとうまくいかないこと。
  6. 農業に限らず様々なことにおいて省力化が求められることが多いが、本当にそれが正しいのか、楽しいことなのかは考えなければいけない。東南アジアの農業を考える時にはもちろん、日本での暮らしについても同様のことを考えたほうがいい。 "
  7. 海抜1500mから0mのところまで対応できるイネがあること。 何千年も続く稲作を、簡単に時代遅れと否定することは決してできないこと。 スマート農業によって達成される省力化が農業という産業に対して必ずしも良いと考えることはできないということ。"
  8. 田植えひとつとっても、気候や文化などのさまざまな要因によってさまざまな手法があり、必ずしも日本において効率的な方法が他国で通用するわけではないということ
  9. 日本の素晴らしい稲作技術を海外に展開する話が興味深かった。今でも様々な分野において日本の技術が世界に普及しているが、昔の稲作技術もその一部だったことを理解した。 "
  10. 自国での成功例をそのまま他国に導入しても成功するとは限らない。 決して貧しいからでなくその地にあった農業形態が存在しており、相手の習慣や文化への配慮が必要であると実感した。ただ、技術協力という目的で行くとどうしても押し付けになりがちで、どういう形で「技術協力」を進めていくべきなのかという難しさを感じた。"
  11. 科学的に正しいとされている農業と、実際に農家が行っている農業の間にギャップを感じ、これを埋めていくことが大切だと思った。
  12. 技術の提供・普及について。技術普及では、現地のキーパーソンをトレーニングして、農家さんのネットワークを活用してインフォーマルな技術普及をしていくことが効果的だと学んだ。一方で技術の提供では、科学的な根拠があって技術をトップダウンで普及させても、リピート率などが低くなっているなどの課題があると知った。
  13. 稲作文化は日本社会において非常に身近である。その例として、日本人は米をたくさん食べ、苗字に田んぼの田がつく人が非常に多い。外国の人と話す時の持ちネタとして、日本人の苗字の意味を説明できると良い。
  14. 問題があったとしても、何らかの理由があって現状に落ち着いている場合も多い。全てを合理的に考えて進めようとしてもうまく行かないので、現場のニーズや文化、習慣などを理解しようとすることが大切。
  15. 発展途上国の稲作において、アプリの利用や果樹栽培への移行などの例に見られるように農業と慣習や文化には密接な関係にあり、その土地の慣習や文化に合わせて農業戦略を立てる必要があると思いました。
  16. 研究者達が考えている農業と農家の人達から見えている農業のギャップの存在
  17. Technology application in rice cultivation in different countries, the differences in developed(Japan) and developing countries(Myanmar, Philippines, and Thailand) Farmers Dilemma, and consequently the differences in output.
  18. I understand the rice cultivation environment and agricultural culture in developing countries and developed countries. In developing countries, land use is restricted, and challenges include limited agricultural technology and water resources. In contrast, developed countries have advanced agricultural technology and efficient water management systems, which improve rice productivity. Additionally, rice cultivation holds significant cultural importance in both types of countries, deeply intertwined with regional food culture and festivals. The development of rice cultivation requires the dissemination of technology and the implementation of sustainable agricultural policies.
  19. 異なる国々は、稲作における異なる文化や手法を持っています。私たちは地元の文化を尊重した上で、支援や改善策を提案すべきです。 "
  20. 【1】Indonesia's potential production strength is high. 【2】The development of regenerative rice in Japan will be dominated by high-quality japonica rice varieties, and panicle size is the main limiting factor for yield in the regeneration season, and the exploration of strong regenerative power and physiological characteristics of large panicle formation, as well as the selection and breeding of early maturing and low-temperature resistant regenerative rice varieties, will be the focus of research. "
  21. インドネシアは、広大な平野を持つ先進的な科学技術国家と比べると、より農民が自己耕作を行い、より原始的な耕作方法を採用しています。
  22. From this class, I learned about the cultivation environment, methods, and tools of basic agriculture in many countries outside of Japan.
  23. 途上国での作物栽培研究では、農民自身の知恵へのリスペクトが必要。技術的欠陥を指摘するのではなく、現在行われてきた方法は合理的であるはずだという視点や、相手と同じ目線が必要。トップダウンで技術を普及することは必ずしも問題の解決にならないこともある。
  24. (送信忘れです)東南アジア地域の稲作が、思ったよりもアナログであることに驚きました。労働集約的なものであることは学んでいましたが、それなりに機械化が進んでいると思い込んでいたので、実情を知ることができたのは良かったです。ただ、最後の総合討論でもあったように機械化・省力化が本当に良いことなのかは考えないといけないと思います。農業の現場と文明社会との関係を考え続ける必要性を感じました。
  25. The environment of rice cultivation and the techniques of rice cultivation developed in different countries
  26. This lecture introduces the current situation of rice cultivation in some developing countries, which compels us to think about how to improve the production efficiency based on the local situation.

Q1-5.総合討論「環境と農業」で取り上げてほしいテーマを書いてください。

  1. A conclusion about the connection between Agriculture and local culture. "
  2. 遺伝子組み換えとゲノム編集の食品における今後の展望について、どのように考えられるか。 多面的機能について、貨幣価値がどれほど妥当なのか、農業でなくても代替可能なものもあるのではないか。" "
  3. ゲノム編集やALPSの放出など、どのように消費者に安全性を伝えていくか。 品種改良で様々なブランドが生まれているが、どのように差別化をするか。"
  4. 遺伝子組み換え作物はどうしたら消費者に受け入れられるか。
  5. 育種、灌漑、管理など稲作を行う上では多くの重要な要素があり、どの一つも欠けてはいけず、相互に関連しているように感じるが、一般的な水田をもち、専業農家を営む日本の(海外でも良い)農家において、収量を上げる、安定して収穫するといった課題を解決するためにはまず何に着手するべきか。
  6. 遺伝子組み換え食品について
  7. ゲノム編集や遺伝子組み換え植物が、日本の農家(と消費者)に普及する条件は何か。
  8. 遺伝子組み換えの是非 "
  9. 東南アジアにおける焼畑農業や自給自足の生活の現状と今後について。 インドネシアの西カリマンタンの村でその様子を見て話を聞いたことがあるが、どのくらいそのような生活をする村があるのか、またこの生活はどう変化していくのかが気になる。"
  10. 遺伝子組み換え植物利用の是非について
  11. ある地域の気候や文化を理解した上で、より良い栽培方法について考える
  12. 国際的な「技術協力」のあり方
  13. かんがい施設
  14. The future of global agriculture amid the environmental and climatic changes "
  15. 遺伝子組み換え水稲の安全性問題は広範な議論を引き起こしています。遺伝子組み換え水稲の食品安全性はどのように保証されていることについて。 灌漑システムの節水技術は何がありますか?これらの技術は水稲の水資源利用効率と環境の持続可能性をどのように改善するのでしょうか"
  16. 科学的に効率的な農業と、農家の方が実際に行っている農業にはギャップがあるが、それを埋めるために現状ではどういったことができるか? "
  17. What policies and initiatives are in place to mitigate the negative impacts of climate change on agriculture, such as droughts and floods? How can we support smallholder farmers to increase their productivity and income without degrading natural resources?"
  18. 一般の人々に対して遺伝子組み換え食品に関する科学的啓蒙を行うことは、研究者の責任でしょうか。
  19. 遺伝子組み換えに対しての消費者と専門家間での齟齬 "
  20. 【1】The advantages and disadvantages of genetically modified crops as food have been discussed, and new points and understanding have been gained. Not all GM research are bad. Through the improvement of crops' genes, it can avoid many diseases and pests, low production ,low nutrition and other problems. 【2】There is no absolute agreement between agricultural research and the actual situation of farmers. However, scientific and effective machinery and rectification require a large amount of funds, and the purchase of mechanical facilities is not affordable for all farmers. In addition, the farmer's education is not advanced. Can only learn the method, but can not grasp the principle, more often, will believe in the traditional customary agricultural operations, rather than accept new research and development and achievements. This requires a lot of professional education in the preparation of future farmers. It's difficult, but it's one of the fundamental points. 【3】Current research is exploring a set of techniques for rice production with low water consumption. And the former water-saving irrigation techniques and traditional water use methods, time and irrigation amount are very different. In general, the characteristic is that in the early stage, the ""dew"" is the main, the drainage and irrigation are connected, and the ventilation is the root, which can reduce the water consumption by about one third, and it can inhibit diseases and pests and reduce the production cost of rice. The main points of view for this kind of research are as follows: @ When transplanting seedlings, the field should be ""dew mud"". If the weather is fine after insertion, the water will be restored the next day; After the rain, the fourth day of water, water can cover mud. Insert 15 days after the field inspection, the inspection method is to step on the foot, where there are bubbles around the feet, must continue to drain the field after cracking and then rewater, rewater 3 days later to check, if there is a bubbling scene to continue draining the field. The method of interspersing and connecting with ""a row of dew and a irrigation"" is constantly used to enhance the growth of rice roots. After the formation of young panicle, intermittent irrigation is usually adopted to harmonize the relationship between the nutrients required for the growth of underground and above-ground parts, so as to maintain and enhance the stable new growth of rice in the middle stage. Before applying fertilizer, the soil moisture should be made unsaturated, and then thin water should be poured after fertilization. It can also take the method of hose fertilizer to improve the utilization rate of fertilizer. BMaintain thin water layer in the field during heading. In case of high temperature monotonous weather, the water layer should be properly deepened. After full ear, soil moisture was maintained in the early stage, and moist irrigation was adopted in the late stage to nourish roots with air, preserve leaves with roots, and gain weight with leaves. Cut off water 5 days before harvest to avoid premature dehydration and affect yield. This method can reduce the water consumption by 55-60% and increase the yield by 10-15% in the whole rice cycle"
  21. Comparison of Environment and Agriculture between Foreign Countries and Japan
  22. Comparison of Environment and Agriculture between Foreign Countries and Japan
  23. Planting crops requires a large area of land. If a large area of farmland can also be built into a building similar to a parking lot, can the area of land be reduced?
  24. Within certain limits, the usage of high technology, such as gene editing technology, can help solve current agricultural problems to a certain extent and make our environment and agriculture to be sustainable.

Q1-6.1日目の講義の感想を書いてください。

  1. 農業を通じて、幸せな暮らし、豊かな暮らしとは何だろうかと考えるきっかけになった。それぞれの国や地域がもつ文化を尊重し、価値観を理解することは欠かせない。その先にある暮らしの理想像は恐らく一人ひとり違っていて、それを追い求めすぎるのも周囲との軋轢を生むだろうし、かといって理想に近づかなければ暮らしの充足度は上がっていかない。だからこそ地域コミュニティ、そしてそこで醸成された文化が、自分と周囲とのバランスを保つ役割も果たしているのではないかと思った。
  2. 国際協力とは何か、大学で研究するとは何かということについて考えさせられた。 "
  3. 世界の稲作や水利用について、日本とは全く違う状況が各地で展開されていることに驚いた。日本は灌漑設備が地球10周分も整備されている一方で、東南アジアなどの途上国では、末端の田んぼには用水が届かないことや、排水設備が整備されていないことから、ハード的な整備状況が異なることを理解した。 総合討論で印象に残ったのは、農業は他の産業と異なり「幸せ」や「楽しさ」など数値で測れない部分がある、という話題だった。私自身は経済学で研究をしているが、数値で測れない部分の分析の難しさを学部時代から現時点まで実感しており、先生方も同じような思いを抱えていらっしゃると分かり安心した。" "
  4. 稲作の品種、稲作の種まき、田植え、収穫、灌漑設備など、たかが稲作といえども国や地域ごとに全く違うことが印象的であった。特に日本は古くから耕作技術が高く、単位面積当たりの収量の多さ、美味しさを求めた品種の多さが特徴的であった。 一方で、耕作には地域文化が根強く関わっていて、外部の者が収量や収益を目的にアドバイスすることがベストではない場合も多いのだと思った。 総合討論で各先生から、研究者として“国際農業”や“地域開発”等に関わることに対する複雑な思いを垣間見ることができた点がよかった。私は研究者として生きることになんとなく躊躇う思いがあるが、先生たちの話を聞く中で自分の中で整理することができた。"
  5. 短時間で資料をまとめて発言するのが難しかったです
  6. 海外の技術協力の困難がよくわかりました。
  7. 講義が長いことが不安であったが、クイズや輪読なども途中であったおかげで集中が続いた。特論のようにもう少しグループディスカッションなどがこまめに挟まっていたら良かったとも思う。
  8. 学んで理解したことが自分の専門分野以外の知識を多く得ることで、この授業は非常に興味深いと感じました。将来の研究において、この授業で学んだ知識を活用できればと思います。
  9. 先生方は、非常に専門的で熱心であり、たくさんの収穫を得ました。
  10. デメリットは初期費用がかかるくらいしか思いつかないので、僕は農業の機械化を国際的に東南アジアなどにも導入するべきだと感じた。土着している文化は大切だがいつか変えなければいけないので、それなら今変えていいと感じる。今農業を行なっている代に限らず、その先の代のことまで考えると技術の導入は早い方がいい。
  11. 最後の総合討論が、想像以上にフランクに議論を交わせる雰囲気だったので楽しかった。
  12. 国際協力における技術普及などについて、科学的な正しさだけでなく文化や価値観が影響してくる、というところについての議論を伺えたので面白かったです。 "
  13. The first time to get a seminer like this. Along with the teachers' ideas, I got a through understanding of many issues. I think the method of study also important for reasearch. For many controversial research topics, researchers need to study and think day and night. I still have a long way to go. "
  14. 農業技術の向上に伴い、ますます多くの農民が重労働から解放される見通しですが、このような現象は経済発展と科学技術の進歩が進んでいる国にしか存在しません。 伝統的な農業国では、農民の福利と農業技術の発展は複雑で、迅速に解決することが困難な問題です。
  15. 大学教員として何ができるのか、現場と研究の間の狭間でどのように自分と社会の関わりを考えているのか、など、今後大学教員になりたいと思っている自分には刺さりまくりの内容でした。自分がいざその立場になった時どのように感じているのか、今日の講義というのは将来も思い出すのだろうなと思っています。まずは自分がその立場になれるように今のできることを頑張っていきたいです。
  16. 技術支援のあり方について考えることは、研究者としての自分と一個人としての自分との葛藤と繋がるように感じられた。良かれと思った行動が実は現地の人が求めていたものではなかったり、ある場所での成功例をそのまま他に導入してもその地域の文化や習慣により成功するとは限らなかったりなど、上手くいかない場合が多いように見えた。研究者として技術支援に関わるとき、自分の行動は誰が求めていることなのか、深く考える必要があると感じた。
  17. Thank you very much to the three teachers for their full day of teaching, which helped us understand the impact of breeding, water, environment, and planting methods on agriculture and culture. In the final discussion stage, the deeper significance of agriculture and culture was also demonstrated. "
  18. 就活など自分の人生の岐路に立つタイミングで、社会と自分の関わり方や、自分の立ち位置や、現職に就かれている理由などについてのお話を、ある部分では精神的ダメージを受けながらもお伝えいただきありがとうございました。 私は農業系の専攻ではないので、今回のお話は難しいところもありましたが、受けて良かったです。 特に途上国の稲作については認識を改めることができました。"
  19. 最後の討論で先生たちの生の声が聞けて面白かったです。
  20. 授業時間は長く、集中力を維持するのが大変だったが、充実した内容であった。最後の総合討論では、様々な意見を聞くことができ、とても有意義な時間だった。
  21. 素晴らしい講義をありがとうございました。世界の農業と文化の関わりの観点から、生き方や働き方についての考え方について学ぶことができました。総合討論では、農業に対する考えや国際協力における関わり方について、現場で活躍されている先生方の貴重なお話を聞くことができて、とても有意義な講義でした。自分も将来国際協力に携わりたいと考えているので、今後の道を決める上で様々なきっかけを見つけられました。
  22. この講義を受けるまでは農業と文化の関連についてよく分かっていませんでしたが、世界の稲作の現状や課題について学ぶことで、農業の在り方がそれぞれの地域の慣習や文化と密接に関係していることがよく分かりました。遺伝子組み換えやゲノム編集などのバイオテクノロジーを用いて優れた形質の育種を行う分野がとても興味深かったです。グループワークや討論などを行うことで、長丁場でも飽きることなく講義を受けることができました。
  23. 実際に現場を見られてきた先生方が、支援が現地の人々の幸せに本当に繋がっているのか悩んでおられる姿が印象に残った。支援や政策を議論検討する上で、まず現場の人の声を聞くことが最重要であると思った。
  24. 農学系を専攻しながら、自分の農業に関する知識が欠如していると感じた。実際に行われている農業について、しっかり学んでいきたい。
  25. 農学系を専攻しながら、自分の農業に関する知識が欠如していると感じた。実際に行われている農業について、しっかり学んでいきたい。
  26. 総合討論では、農業の話のみにとどまらず暮らしや幸福といった難しいテーマを扱っており興味深かった。
  27. This is the first time to have a class in this format, which is very interesting, and the discussion with the teacher is also very impressive
  28. Global cooperation is important in the face of environmental and agricultural issues. The development and application of high technology can also help solve the current problems, but there is still a long way to go.

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Update by mizo (2023.6.8)