東京大学 大学院農学生命科学研究科 アグリコクーン講義「国際農業と文化」

国際農業と文化ゼミナール2023


このページは、受講生のレポートを共有することにより、講義を単に受けっぱなしにせず、自分の考えを主体的に表現し、自分とは異なる視点もあることに気づくことで、より深みのある講義にすることを目的に作成しています。

1日目2日目3日目2023トップページ

Q3-1.荒木教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. The same ingredients and seasonings will have different levels of acceptance and understanding depending on the country and people.
  2. コロンブスによる大航海が、調味料や香辛料をはじめとして人類の食習慣を根本から変えたということ。(意図しない「交換」)
  3. コロンブスの交換が人類の食習慣を根本から変え、食文化のグローバリゼーションをもたらした。
  4. コロンブスの航海がヨーロッパと南北アメリカ大陸を繋げ、人類の食習慣を根本的に変えるきっかけとなった。 "
  5. 地域によって食文化が異なり、その中で様々な調味料や香辛料が生まれてきたことが分かりました。 また、異なる食文化が交わる時には長い時間をかけて受容されてきたということは興味深かったです。"
  6. 発酵食品の例のように文化が異なると同じものでも味の感じ方が大きく異なる。
  7. 調味料と地域の文化が結びついていること。「カレーやラーメンは和食であるか」というディスカッションにおいてグループ内で出た意見として、「カレーやラーメンは、醤油や味噌といった日本の調味料を使っており、発祥国で作られるものとは全く違う」という意見があり、調味料と文化の結びつきの例と感じた。
  8. 調味料や香辛料は栄養ではなく「味」にフォーカスしたものなので、より文化が反映されると感じた。
  9. 調味料や香辛料は栄養ではなく「味」にフォーカスしたものなので、より文化が反映されると感じた。
  10. 日本とアジアの食文化と食品産業について学んだが、15世紀末における8つの調味料・香辛料文化圏の話が興味深かった。特に、個人的に魚醤のことはあまり知らなかったので、勉強になった。
  11. 香辛料や調味料の世界各地域における違いと、それが食文化にどのような差異をもたらすかという点。
  12. 文化が異なれば、同じ食べ物の味も大きく異なります。
  13. 世界の調味料の起源や、自国の食文化、他国との違いを学ぶことは面白いと感じた。
  14. コロンブスの交換は人類の食習慣を根本から変え、食文化のグローバリゼーションをもたらした。
  15. 和食とは?という問いに対し、人それぞれの価値観があるということ。カレーやラーメンが和食に含まれるかどうかの議論が面白かった。
  16. 調味料から見た文化
  17. コロンブスの交換はトマトや唐辛子が新世界から旧世界へと持ち込まれたことによって食文化の多様化につながった。日本でも、明治維新によって様々な食文化が流れ込み、日本食も大きく変化していった。このように、人の流れによって、作物や習慣の交流によって食文化が進化していく。
  18. Impressed by the topic of "washoku", the original origin of different foods is completely different from your previous understanding
  19. Through the group discussions, the history and development of the world's major flavouring ingredients were introduced.
  20. 普段様々な調味料を使っているが、かつて世界中のバラバラな土地で使われていたものがコロンブスの交換に端を発したグローバリゼーションの賜物である。
  21. コロンブスの交換を初めて知りましたが、その後の世界の食に大きな影響を与えたことは間違いないのだろうなと思いました。今は伝統的なものであっても、昔は外来の食べ物だったこともあるわけで、どこに伝統になるものとそうでないものの違いがあるのかな、と色々考えることができました。
  22. It was so fun, the synergy between food and culture over time.

Q3-2.鈴木(佐藤)教員の講義で重要だと思ったことを 1 つ挙げてください。

  1. リソースが枯渇し、生産性が不十分になります。 化学肥料や農薬の使用は、環境を汚染し、発展途上国を自給自足できなくします。
  2. 経済を考える場合にも、それぞれの文化や伝統を加味した上で評価しなければならない。
  3. 農業への投資が少ない主な理由は、人の胃は急増しない、すなわち需要が急激に増えずリターンが少ないためであると知った。また、このことは食料安全保障上、非常に問題であるということ。
  4. 日本は一刻も早く自給率を上げる必要がある。食料をアジア全体で備蓄し、困った時にそれを分け合う仕組みをもっと活用するべきである。
  5. 文化経済のグローバル化に伴い、アジア諸国間の相互依存度はますます強まっています。アメリカへの依存から脱却し、自律的な経済発展を図りましょう。
  6. Reciprocal agricultural policies are the key to the common development of agricultural economies among Asian countries.
  7. 政治と農業の関わりについて
  8. 農業を生産の観点からのみ見るのではなく、消費・経済・貿易などのの面からも多角的に見ること。
  9. トリクルダウンでは農業が犠牲となり自動車が利益を得る構造で危険だと分かりました。欧米と対等な関係を築くには、アジアの国々と共同体をつくり、経済的な連携を行うことが重要だと分かりました。
  10. 日本の経済は改善する必要がある
  11. アジアにおいて、関税の撤廃やプランテーション化により穀物の自給率が下がっている。これでは、輸出国が輸出を制限した際に、食料危機に陥ってしまいやすい。しかし、アジアの国一つ一つでは、穀物の市場を寡占している生産大国との交渉力は小さい。そこで、アジアの国がまとまることで、交渉力を持ち、穀物の価格を安定させることができるのではないのか。また、アジアの国で穀物を増産し備蓄を行うことで、食糧危機にも対応でき、穀物価格も安定するのではない農家という考え方もある。
  12. 農産物の関税撤廃によって、日本の食料自給率が低くくなり、依存度が上がっているという現状をもっと深刻に受け止める必要があると思った。
  13. 農業における日本は、不完全競争において損をする消費者のような状態に置かれている
  14. 自分の興味のあるテーマとはあまり関係ない講義内容だったのだが、授業を受けてみてとても面白く感じた。自分の興味外の話でもしっかり聞くことの重要性を再認識した。
  15. The state of the international economy is complicated
  16. Agricultural resources occupy an important economic position in the national economy.
  17. 国内の食料の状況について、かなり危機的な状況であると理解できました。いくつか疑問に思うポイントもありましたが、食料安全保障は何よりも大事だと自分も考えているため、まずは十分な勉強をしておきたいと思います。
  18. The economics around the whole concept, the plain reality of Japanese agricultural economics, is very INTERESTING.

Q3-3.3日目の講義の感想を書いてください。

  1. 調味料と通じて世界の食文化の違いを検討していく、という視点が新鮮で、とても面白かったです
  2. 先生方は、非常に専門的で熱心であり、たくさんの収穫を得ました。
  3. 単純に農業と文化の話だけではなく、歴史なども踏まえた授業が興味深かった。 "
  4. 和食のディベートに関して、「和食」といっても場所によって求められるイメージが違うことに気づいた。和食や日本料理などはある意味ブランド的価値を持つので言葉の意味を定義するのは大切だが、日本人でさえ曖昧なので難しいと思った。 (私の兄弟が「和食」さとで働いているが、カレーや唐揚げも出ているらしいと聞いた…)"
  5. カレーやラーメンが和食かという議題が面白かった。ディベイトではなく普通のグループ発表になっていたのは少し残念だった。ディベイト形式だと、pros & consを考えるなどより深く考える機会になるので、他の授業でもやってほしいと思う。
  6. 各国の文化経済の交流はますます頻繁になっており、グローバル化のチャンスをつかんでより良い発展を遂げるべきです。
  7. Thank you to the two teachers for their lectures on the last day. Food development and Asian agricultural economy are both topics related to our daily lives, and different countries have different food development, while linking Asian agricultural economy together.
  8. カレーとラーメンが和食であるかどうかの討論が面白かった
  9. 経済学の話に触れることはあまりないため、農業経済学について理解を深める良い機会になりました。
  10. 1日目、2日目で学んだ農業生産や資源利用を踏まえて、スケールがより大きい食文化や農業経済について学ぶことができました。身近な食文化から農業全体を捉えた農業経済について、幅広いお話が勉強になりました。
  11. 身近なテーマについてディスカッションするのが面白かった。
  12. 1日目、2日目の講義は世界の農業に関するハード面が主体であった。しかし、3日目は食文化や経済というソフト面が主体で、理解が難しい部分もあったが非常に興味深かった。また、世界各国の状況を学びつつ、日本の食文化がどのように形成されてきたかや、直面する問題についてすることができた。ここから、農業や経済の一般的な知識だけではなく、日本人として学ぶべきこともたくさんあり、今後社会に出る上で満アブべきことはたくさんあると感じた。
  13. 日本の食料安全保障の危うさに気付かされました
  14. 今日の講義は食料をメインに聞いていたが、特に食料分野は胃袋のキャパシティが決まっているから急激に需要が増加するということはなく、経済的魅力は低いがそれでも欠かすことのできない産業であるという話が印象的であり、食料に関わる課題も深刻に受け止めていかなければならないと感じた。
  15. 今日は2.3限だったので、一昨日と昨日に比べればだいぶ短く感じた。今日の講義の中では特に、調味料や香辛料を手掛かりとして東アジアと東南アジアの食文化を相対化するところが興味深かった。
  16. It was interesting to learn things I didn't know before
  17. Agricultural resources and their subsidiary values, such as economic value, deserve to be discussed the sustainable in the perspective of globalization.
  18. 「食」に注目されていた授業だったと感じています。文化的な面でも、栄養的な面でも、我々の軸にあるものなので、もっと注目されなければならないと思いました。今日では、当たり前になってしまっていますが、再度その在り方を考えなければなりません。

Q4-1.講義全体に対する意見

  1. The schedule of classes is a little tight,and everyone is a little tired.
  2. 良いと思います。意見がないです。(The words in the courseware are so small that I can't see them clearly.)
  3. 各分野において、国際的な観点で重要なことを一気に学習できたことがとても面白かったと感じました。また、今後どうするか、などの視点でディスカッションの時間もあったため、より深く考える時間を取ることができました。
  4. 授業時間は長く、集中力を維持するのが大変だったが、充実した内容であった。最後の総合討論では、様々な意見を聞くことができ、とても有意義な時間だった。
  5. 特に2日目の総合討論はこのような形は久しぶりだったが楽しかった。自分は農2なので直接いまの研究と関係の深い内容ではなかったが、3日間痛うじて興味深い話が多くとても良い時間を過ごせたと思います。ありがとうございました。
  6. 加藤先生の国際協力に関する講義が非常に印象に残った。 自分が育った国の枠からしか世界の出来事を見ないと衝突が起きかねない。自分の考えを絶対と思わない頭の柔軟性が異文化コミュニケーションにおいて重要だと感じた。
  7. 昨今の農林水産、食について新しい知見を得ることができた。他の学生の意見も聞くことができて良かった。動物や畜産の話がもう少し聞きたいと思った。
  8. 先生方は皆、非常に専門的で熱心であり、たくさんの収穫を得ました。
  9. Thank you to all the teachers for their lectures. The teachers enthusiastically imparted our knowledge and earnestly discussed with our classmates. At the same time, I also thank the classmates who attended the class together. I had a happy class.
  10. グループディスカッションに苦手意識を持っていたが、他の専攻の人たちと違った視点から意見交換をすることができ面白かった
  11. まだまだ自分の知らない農業の現状があると感じた。農業を「日本」の観点からだけではなく、「世界」に広げたり、「地域」に密着してみたりすることで、新しい見解が生まれると考えた。
  12. 私は農学国際専攻ではないのですが、農業について様々な側面から学ぶことができ、勉強になりました。農業の基礎知識に始まり、資源利用の実態、更には文化や慣習との関わりまで幅広い分野について知ることができました。輪読やクイズ、グループディスカッションなどを取り入れることで、3日間飽きずに授業に取り組むことができました。今後農業に関する諸問題について関心を持ちたいと思います。
  13. 今まで自分には関係がないと思っていた農業について詳しく学ぶことができ、自分の偏見、認識とのズレを理解することができて良かったと思う。
  14. コロナが流行してから、対面で授業を行うことも、授業中で意見を交換し合うこともほとんどなく、大学院生になった。そのため、今回の講義のように講義の途中で先生から質問されたり、グループで意見を出し合ってまとめるといったことがとても新鮮で楽しく感じた。一人で学んだり、考えたりしているだけでは絶対に出なかったような考え方にも出会え、色々な人とディスカッションをすることは、視野を広げる上で大切だと感じた。 どれも面白い講義ばかりでした。このような機会をいただきありがとうございました。"
  15. 国際農業と文化という大きなタイトルに対して、たくさんの専門分野から多角的に話を聞くことができて楽しかった。また、講義だけでなく講義で浮かんだテーマに関してみんなでディスカッションする中で、自分では浮かばない考え方を知れたり、議論を深めることができたのも面白かった。
  16. 3日間という短い期間ではあったが、とても濃密で有意義な集中講義だった。私自身、集中講義を受講するのが久しぶりで、集中力を維持するのが大変だったが、総合討論などの楽しい時間も用意されており、飽きずに勉強することができた。ここで学んだことを自分の研究に積極的に活かしていきたいと思った。 担当してくださった先生方、ありがとうございました。
  17. Teachers are very hard to teach, but the time is too tight, it was a little tired
  18. After listening to these lectures, I broadened my vision of agriculture and was no longer limited to my own research field. The content is very diverse and abundant.
  19. 普段なかなか聞けない、先生方がどういう思いを持って研究をしているのかなどを聞くことができた貴重な機会だった。
  20. 様々な専門のお話が聞けて、日本、あるいは農学、といった観点を複合的な視野で捉えることができたように思います。研究をしていると、専門に偏ってしまいがちなので、もっと広い視点を忘れないようにしないといけないなと改めて意識するきっかけになりました。ありがとうございました。
  21. The lecturers were so ready and willing to teach, they didn't limit any information, and they broadened my perception and knowledge. I am VERY GLAD that I took the course
  22. Over the weekend, I watched ROTTEN Documentary, mentioned in the lecture, thank you so much. It is so educative.

Q4-2.講義は対面とオンラインのどちらが良いですか?


1日目2日目3日目2023トップページ


ホームページへ戻る( みぞらぼ, 農学国際専攻, 農学生命科学研究科, 東京大学

amizo[at]mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
Update by mizo (2022.6.10)